物理的な質量と心的な質量〜空に浮かぶ雲の印象を通して〜
「雲の質量を感じる」
いつものようにヨガスタジオでヨガに取り組んでいるときのこと。
あるポーズで窓の外の景色が視界に入ってくるのですが、一面に広がる青空の上に、なんとも言えない神々しい銀色の輝きを放つ、分厚い絨毯のような雲が横たわっている。
空に浮かぶ雲の物理的な質量は小さいとしても、私の心が捉えた雲の質量は計り知れない大きさを持つものでした。
もし私が見た雲に触れることができたなら、それは鋼のような硬さもあり、それでいて弾力もあわせもっているに違いありません。
「物理的な質量」と「心的な質量」は必ずしも等価ではないのかもしれない。
そのようなことを思いました。
水特徴の知覚のさせ方によっても、水のイメージ内容が左右される。たとえば、水平面状に在る水は、それが視界においてどのような大きさとして見えているかによって、違ったイメージを指向する。すなわち、視界を越えた水平面が「広げる面」を指向するのに対し、視界内におさまった水平面は「まとめるもの」を指向する。また、水特徴の知覚が視・聴・触覚のどの知覚系によっているのかは、操作上留意すべき点である。流動する水の勢いは、視覚だけによって知覚されるものとは限らず、触覚によっても、あるいは聴覚によっても、知覚されるものである。
広域環境特徴とは、乾燥・暑さといった気候と、固さ・狭さといった水空間の周辺環境の特徴である。水が作用する対象としての物体は、舟や花といった物だけでなく、人体をも意味する。空間とそこへの水配置では、一空間の不特定部分に水があるのか、周囲にあるのか、あるいは二空間の間を水が横切ってあるのか、跨ってあるのかによって、指向されるイメージが異なる。