木々、木の葉のささやかな揺れを見ながら、いつしか自分が流れる風に重なってゆく
窓から外の景色を眺めていると、木々が、木の葉が、花が、微かにゆらゆらと揺れている。
そうした小気味よい揺れを眺めていると、いつしか自分の意識は自分を離れて木々へと移ってゆく。そして、流れている風と一つになってゆく。
木々の揺れから風の存在を感じるように、見えているものから見えないものを想像するのが好きだ。
涼しい風に吹かれると「風が流れている」ような感覚になる。
生温い風に吹かれると「風に包まれている」ような感覚になる。
流れには向きがある。
「何か」が流れているとき、その流れている「何か」はどこに向かって流れているのかをどこまで意識しているのだろう。
川を流れる水は自分がどこに向かって流れているのか、を分かっているのだろうか。
人、寿命の存在するあらゆる事物は「誕生してから亡くなる」という方向、流れの中に存在している。
自分を包む流れは一体どのような流れなのだろうか。
流れを感じさせる物事には、どのようなものがあるだろうか。
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