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人は教育で変わるか、変わらないか

公認会計士の三浦真です。

多くの会社で顧問を務め、経営者や従業員と深く関わりながら、直面する課題や、成長の瞬間を今年も目の当たりにしてきました。

その中で、繰り返し議論になるテーマがありました。

それは、人は教育で変わるか、変わらないか、という問いです。

この問いは、経営会議で頻繁に出るお話で、特に、企業の経営や組織運営において、重要な論点になります。

私は、私自身が教育で変わりましたから、人は、教育で変わると考えます。

異なる考えの方も多数いて、人は教育しても変わらない、だから諦め配置転換、と言う方もいます。そういう場合もあるでしょう。異なる意見も、尊重します。

経営者自身は本当に変われるのか。 

従業員は教育によって変化を遂げられるのか。しばしば、真剣に、考えます。

不真面目な習慣や、結果が出ない怠惰な行動を改めることができるのか。

このような疑問は、多くの経営者が、組織の成長や従業員の育成を考える中で、一度は抱いたことがあるのではないでしょうか。

経営者と従業員、それぞれの変化の可能性

私がこれまで関わった経営者と従業員を見ていると、変わることができるかどうかは、立場によって異なる傾向にある、と考えます。

まず、多くの場合、経営者は教育で変わることができると感じます。大多数の経営者は、変わることができています。管理会計を学び、法律を学び、マーケティングを学び、教育で変わり成長できています。

経営者は責任を負う立場であり、組織をより良くするために自分自身を変えなければならないと自覚しているからでしょう。

また、経営者として成功したい、あるいは会社を存続させたいという強い意志が、変化を促す大きな要因となります。結果を出しておられます。

一方で、従業員が変わることは難しいです。変わって欲しい場合でも、7割くらいは変われないです。

何としても、この比率を改善したいです。

おそらく、これは従業員個人が悪いというわけではなく、組織の中で与えられる役割、責任の重さ、教育や、仕組みが要因となっている場合もあるでしょう。

結果的に、従業員は変われずに、ずっと組織にしがみ付く、もしくは、早期退職してしまうケースを多く見てきました。もったいないと思います。

一方、適切な教育やサポートを受け、変わりたいという強い意志を持った従業員が変化を遂げ、組織で大きな成果を上げる場合もあります。

教育による変化の可能性を完全に否定することはできません。

変わるために必要な条件

では、人が変わるためには何が必要なのでしょうか。

私が考えるに、「変わりたい」という意志と「変われる仕組み」の両方が揃うことが重要です。

変わりたいという意志

まず、本人が「変わりたい」と強く思っていなければ、どんなに素晴らしい教育を受けてもその効果は限定的です。

この意志が、変化への第一歩となります。特に経営者の場合、自分の意志一つで会社全体の未来が変わることを理解しているため、意志を持ちやすいのだと考えます。

変われる仕組み

次に必要なのは、その意志を実現するための仕組み、環境です。

例えば、社内での定期的な研修や、フィードバック文化の定着、経営会議に出てもらうなども、良い施策です。

また、失敗を恐れず挑戦できる心理的な安全を確保することも大切です。

これらの仕組みがない場合、どれほど意志が強くても、変化は難しいものです。

私自身が経験した変化

人は教育で変わるか問題の話をすると、三浦さん自身はどうでした?と聞かれることがあります。

私自身のキャリアを振り返ると、変わりたいという強い意志と、それを支える学びや環境が私を変えてきたと感じています。

予備校に2年通い、東京大学に入学しました。変わりたい意思と、環境は大切です。

トーマツで8年間働き、その後、法律事務所で8年間経験を積みました。私はハングリー精神があり、変わることができる従業員だったんだと思います。変わりたい意思と環境があり、教育で、変わることができました。

この過程は、海外のDeloitteで働いたり、弁護士と仕事をしたり、目まぐるしく変化に富んでいましたが、常に、なりたい自分を明確に描き、それに向けて学び続ける姿勢を大切にしてきました。

このように、環境が私の変化を支え、その環境で得た教育が私を成長させてくれました。

教育の持つ力を信じよう

教育には人を変える力がある、と私は信じています。

ただし、それが最大限に発揮されるためには、本人が、こうなりたいという明確なビジョンを持つこと、そしてそのビジョンを実現するために努力を惜しまないことが必要です。

また、経営者には、従業員が成長できる仕組みや環境を提供する責任がある、とも考えます。

多数の会社にお仕えしておりますが、経営者が成長できないことは、稀です。だいたい変われます。

課題は、経営者が従業員を教育できるか、という点です。経営者が従業員を教育できない問題、これは、会社の大問題です。変われる仕組み、環境を整えましょう。

組織全体で変わるためには、トップが率先して変化のモデルとなり、従業員が変われるようにサポートする文化を醸成することが重要と考えます。

なりたい自分を描き、行動しよう

最後に、経営者の皆さんに、ご質問です。

「あなたは、なりたい自分を明確に描いていますか」もしそうでないなら、まずは、5年後、10年後、自分がどうなりたいのか、考えることから始めましょう。

そして、そのビジョンを実現するために必要な知識やスキルを学び、変化を恐れず挑戦してみてください。

変わることに挑戦する人たちを支え、より良い未来を築けるようサポートすること。それが、私の使命であり、これからも追求していきたい目標です。  

教育を通じて変わることの可能性を信じ、共に成長していきたいと思います。

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