2024.11.20
迷い込んだ蛾
迷い込んでいる
パタパタと
粉塵にまみれる前に
逃げられるのだろうか
しかし迷い込んでいるように
見えているだけで実はそうでない
のかもしれない
確信をもって入ってきている
何のためか何のためでなくても
事実、すぐこちらの視界から見えなくなった
いつ消えたのかも分からない
しかし確実にいなくなったのだ
迷い込んだと思っていたのはこちらだけで
実はそういうことが世界には多々あるのではないか
こちらがそう思っているだけで
むしろ迷い込んでいるのは自分で
存在が不確定なのは自分で
何も確かなものはない