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文系大学院生の一日と大学院で学んだこと

修士課程・博士課程と合計5年間大学院に通ってきました。
今回は、文系(正確に言うと商学分野)の大学院生であった私の大学院生ライフを紹介したいと思います。

また、大学院生活を過ごしてみて、多くの知識・能力を得られたと思うのですが、そうした点についてもまとめてみました。

●勉強した修士課程と研究した博士課程

意外に思われるかもしれませんが、博士課程よりも修士課程の間の方が、勉強量としては圧倒的に多かったです。

修士課程では、学部時代と同様に一定の単位を取得する必要があります。
ほとんどの講義で論文の輪読が中心のため、一週間で何本もの論文を読む必要があり、非常に大変でした。

講義では、マーケティングだけでなく、隣接分野や統計分析に関する知識も習得する必要があったため、必要とされる勉強量が多かったと記憶しています。

また、私自身の知識不足もあり、論文を読むために勉強することも必要でした。そのため、修士課程1年生の間は、ひたすら勉強していました。

修士2年生になると、修士論文を執筆する必要があります。
主に1年生の時から進めていた分野で論文を書くため、論文執筆に伴って必要な知識を補足していきます。論文を執筆する際の効率的な手法などが分かっていなかったため、今思うとかなり遠回りに論文を書いてしまっていました。

修士課程では勉強量がかなり多かった一方、博士課程に進学すると、勉強よりも研究に割く時間が増えます。もちろん、論文を書くためにも勉強は必要ですが、論文に繋がる勉強をするため、量としては少なくなりました。

私自身、朝から取り組む方が好きだったため、大体朝9時頃に大学に行き、夜適度な時間に帰る生活が多かったです。

修士課程・博士課程ともに、一日の過ごし方はほとんど同じでしたが、上述したように勉強・研究の比率は大きく変わりました。

●得られた知識や能力

大学院の生活を通して、当然高いレベルの専門知識を習得できたわけですが、専門知識以外においても多くの点で能力が身についたと思います。

例えば、情報を整理・精査する能力も、その一つと言えるかもしれません。

現代では、非常に多くの情報が溢れています。
論文を書く上でも、先行研究など様々な情報を収集する必要があるのですが、自分にとって必要な情報を集め、端的にまとめる能力は向上したと思います。

加えて、得られた情報に対して、疑問をもって読み解く姿勢も養われました。論文を読む際には、疑問や批判的な姿勢を持ちつつ論文を読むことがあります。

今でこそ、「エビデンス」といった単語が流行っていますが、根拠やソースを精査することを意識して生活をしているのも、研究生活で身についたものかもしれません。

また、仮説検証をおこなう姿勢や語学力、プレゼン能力なども培われたでしょうか。何より、5年間研究に打ち込み、精神的に強くなりました!

他分野と比較して、マーケティングの院生は少ない印象があります。
学部時代に勉強や研究が楽しいと感じた方は、修士課程への進学も選択肢の一つとして考慮していただければいいなと思います。

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