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メタモンと福祉

 みなさんは「ポケットモンスター」というゲームはご存じだろうか?
そう、あの「ポケモン」である。

 その中にメタモンというモンスターがいる。(画像参照)
 そのポケモンに関して、僕は大学の時に「福祉を絵で表してください」という質問をされたときにメタモンの絵を描いた。

 周りの反応は微妙である。だって、大学生にもなり、真面目な顔をしてメタモンの絵をかいて説明することは変な空気にもなってしまう。

 今回は「何故、メタモンを描いたのか」ということを、福祉に(無理やり)関連付けて書いていきたいと思います。

変幻自在

 メタモンの特性に「かわりもの」というものがある。バトルに出た時に相手のポケモンに変身できるというものである。
 同じく福祉は、利用者の状態によって自分の役割を変えることがあると思っています。

  時に、父のように引っぱっていく存在になり、
  時に、母のように優しく見守る存在になり、
  時に、兄弟のようにともに成長していく存在になり、
  時に、子どものように甘えてみたり、
  時に、空気のように存在を消してみたり、
  時に、先生のように…

 と相手の状況により、自分を変えることができる。

 また、利用者支援をしている時、書類作成をしている時、レクリエーションをしている時、家族と話をしている時、会議や研修に参加している時…では、状況に応じて「自分を演じている」時もある。普段は何も考えていないようでも、いざ研修や事務処理をしている時には、真剣に取り組んでいる。

 もしかして、自分を良く見せるために、本来の自分でない姿をしているかもしれない。それは、利用者も同じかもしれませんね。

柔軟

 画像を見てもらえば、分かるようにぐにぐにした体系である。柔らかく、つかみどころがないような感じである。

 要するに、利用者から何を言われても対応できるコミュニケーション能力が必要なことがある。理不尽なことを言われるかもしれないが、そこは、理不尽に返すか、理論的に応えるかは利用者の様子を見て切り替えている。
 「ああ言えばこう言う」と、利用者との会話は時として、漫才のようになってしまうこともある。

 それと、社会資源を開発(サービスを創り出す)していく中では「今ある資源をどうやって活用していこうか」と考え、利用者に対して「今ある制度の中で何が使えるのか」を考え、色んなアイディアを出していく。「ないのであれば作ってしまおう」と発想の転換で、制度外のもので対応しようとする。

しつこい

 粘着質と書きたくないので、こう書きます。
 福祉・介護職は、相手のことを知ろうと必死になることがある。サービスを利用していく中で、インテークやアセスメントを通じて知ろうとする。
 ただ、すべてを利用者が話してくれるわけではないし、利用者自身が分かっていないところもある。
 そんな時には、しつこく何回も同じ話をしたり、確認を取ったりしていく。また、相手に福祉サービスを利用してもらおうと何回も説明をする。

 また、書類の管理をしていく中では、市役所への提出期限や関係機関への調整だったりと細かなチェックを行ない、敏感に反応している。ちょっとでもおかしなところがあると訂正を求め、周りから鬱陶しがられるかもしれない。だけど、細かくしないと後が困ると思い、つい厳しくなってしまう。

 というように、僕は福祉はメタモンと同じようなのかな。利用者によって支援者の役割や雰囲気も変えていくことができる。

 ついでに、最初に触れた「かわりもの」について書いていくと、

変わり者=変人

 と思われてしまうこともある。
 「低賃金で、サービス残業も多く、体力的に厳しい」という中で、他人からは「何で福祉なんて…」と思われていることもあると思う。
 また、性格が悪いということではなく、ちょっと変わった性格や趣味を持っていることもあるかもしれない。
 そして、一生懸命だからこそ、精神的に参ってしまったり、離職してしまう人もいるのかもしれない。

 ただ、上記のように個性豊かな利用者への対応と素早い状況判断が必要だから、特殊な仕事と思われてしまうのかもしれませんね。

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