福祉のお金(4)
介護保険サービスであれ、障害者福祉サービスを利用するときであれ、「利用者負担」「自己負担」「実費負担」が必要なことがある。
基本としては『サービス総額の1割が自己負担』です。そして、自己負担にも上限額があり、本人の前年度の所得によって金額は変わったり、事業所によって変わります。
サービスを利用するときの「重要事項説明書」や「利用契約書」でだいたいの金額が分かります。それと、パンフレットでも分かることがあります。ただ、消費税や国の方針で変わるから、気をつけないとね。
そして、制度を利用しても必要となる実費負担としては
①食事代 ・・・通所サービスでは「昼食代」、グループホームや施設では、夕食や朝食を含みます。もしかして「材料費」としているところもあると思います。
②日用品費 ・・生活必需品と言った方が分かりやすいのか。
③消耗品費 ・・電気代、印刷代、水光熱費など。おむつ代は消耗品として請求しているか、別にしているかは事業所次第。
④通所に必要な交通費 ・・・電車やバスで来る人もいるし、車で来る人もいる。(障がい者総合支援での通所している人での場合)。
⑤そのほか ・・訓練、作業に必要な費用。レクリエーション材料費。金銭管理費。設備管理費(維持管理に必要な費用やセキュリティに必要な費用)。 など
※ほかにもあるかもしれない。ただ、思いつくまま書いています。
なーんか明細を見て腑に落ちないことはありませんか?
僕が一番のもやもやは「食事代」「おやつ代」。
時々、食事メニューを見て「うーん」「えっ」と思ってしまう。
もちろん、利益を考えないといけないのは分かるし、材料費がかかるのも分かるけど、明らかに冷凍食品みたいなものだったり、昨日のメニューの応用(余りもの?)だとガックリしてしまう。管理栄養士がちゃんと考えてくれているはずなんだけどね。しかも、アレルギーの関係で食べれないものがあったとしても、注文?しているから、残しても食べたことになっている。
おやつも冷凍のものだと、テンションが下がります。ジュースだけというのも利用者は満足なんだろうか?病気の影響で、飲めない、食べてはいけないときはどうするのだろうか。
あっ、食事代は(間違っていたらすみません。)
介護保険だと、「負担限度額」を超えた部分は自己負担にはなる。(療養食は加算あり)
デイサービスだと、昼食とおやつ込みで1日○○○円になるのかな。
障がい者総合支援だと、基本報酬に含まれず「食事提供加算」があるんだった。
いわゆる「食事代は補助が出る」ということ。
だから(通所サービスの食事代での場合)、例として
「1日○○○円×利用日数」となり、補助を超えた部分は「実費」となります。
そこで一言。
そこで、障がい者の場合では訓練をしてもらえる「工賃」と、引かれる「利用者負担額」「実費負担」を考えると、はっきり言ってマイナスになることもある。要するに、家族が負担しているか、年金で払っているということになる。
よく聞くことではあるけれど、自己負担をしたくないから、利用の日数を減らすこともありますね。
けど、キャンセルは当日はしないでね。(介護保険でも障がい者総合支援でも)キャンセル料が取られることがあるからね。(例外あり)
そこで、
「もしも自己負担(実費負担)が払えなかったら、どうするの?」
という疑問。
「市役所に行きましょう!」と、とりあえず言ってしまいます。書類を書くにしても、確認するにしても、窓口には行きたい(本人と共に)。
書類の提出することで解決する場合や、ただ単に、市の担当者のミスだったり、するときもある。(解決しないときもある)
僕が以前、経験したことですが、
ある精神障がい者が通所サービスを利用するにあたり、受給者証を確認した際に、利用者負担が「あり」になっている。「あり」ということは、前年度の収入「あり」ということだが、本人はひきこもりで「働いてはいない」と言っている。本人もどうなっているか分からない。ということは僕も分からない。
あとで分かったことだが、この方の家族は、会社を経営していて、税金対策で、本人を従業員として「働いている」としていたとのこと。
さすがに、家族や会社の内情までは、把握はできず。
その後、その利用者はサービスを利用せずに、また自宅にひきこもり。
サービスを利用するには、何かしらお金がかかるのは仕方ないと思う。だけど、その費用が『本人のためなのか』を問うてみたい。
ただ、本人が知らないところで『事業所のために』(=加算を取るための手段)だと、事業所の利用をすすめた相談支援の立場としては、申し訳なく思ってしまいます。
やはり「お金の話」は、書いていても、悩む。
こんなことを書いて怒られないかなぁ。