夏の旬ごはんと友達
先週、生まれてはじめて「とうもろこしごはん」をつくって食べた。
きっかけは東京に住んでいる友達のお弁当。彼女は1週間分のお弁当を一気に作って冷凍しているらしいのだけど、ちょうど私が泊まっていたときのお弁当のご飯がとうもろこしごはんだった。冷凍庫から微かに見えた白米ではないごはん。「とうもろこし?」と聞くとそうだよ〜と返事が返ってきた。その辺りのやり取りはもうあやふやであんまり覚えていないけれど、九州の一人暮らしの家に帰ったら絶対に作ろうと思って帰路についた。
帰って1週間くらい経ってから、遂にとうもろこしごはんをつくった。
材料はシンプルでとうもろこし、米2合、塩があればできる。私はめんつゆ大さじ1も加えた。
とうもろこしの芯って結構硬いなとかシンプルな味付けっていいなとか、実際に作るからこそ分かる食材の色、かたち、香りを感じながら料理をするのは楽しかった。
1時間ほどしてごはんが炊き上がった。炊飯器の蓋を開けたとき、ピカピカの黄色い粒たちを目の前にすごく感動した。当たり前のことだけど、私は私が食べたいものを作ってあげられるんだという感動だった。
大学生になれば一人暮らしで自由を謳歌できるんだと呑気に考えていた私は甘かった。今でも反省する。あの頃の私は、自分の世話をするのがこんなにも大変だとは思わなかっただろう。洗濯物や食器は溜まる。掃除をしないと床も汚くなる。ゴミを捨てないと虫が湧く。
一人暮らし歴ももう3年を過ぎ、どうすれば家事をサクッとこなせるのか、そろそろ自分の扱い方がわかってきた。
特に最近は家事を「自分のために」ちゃんとこなしているという自信がある。むしろ洗い物が楽しいまである。
料理することに限って話せば、オーブンがあるからケーキもパンも焼いたし、ミキサーが壊れる前はかぼちゃのポタージュも作った。少しずつ自分のレシピを増やしていくあの楽しさを久しぶりに味わった。
何が嬉しいかというとその友達の生活が、私の生活に影響を与え、リンクしていると感じられるところ。離れていてもひとつという感覚かもしれない。大袈裟かな。
最近仲良くしてくれている大学の友達も同じようなことを言っていた。大切な人の生活のクセが私に影響を与えてるって素敵じゃない?と。やっぱり同じことを感じてる人っているんだなと、また別の感動も芽生えた。
文章を書いていたら、お腹が空いてきた。とうもろこしごはん、またつくりたいな。
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