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この本はいかが 132
我が家は幽世(かくりよ)の貸本屋さん
~あやかしの娘と祓い屋の少年~
忍丸 ことのは文庫 2019年6月27日初版発行
表紙絵が素敵です。( by 六七質 )
ファンタジー小説です。
村本夏織(かおり) は、20才の人間ですが、3才の頃からあやかしの世で育ちました。貸本屋を営む義父?(もちろんあやかし)と住んでいて、家計のために現世にアルバイトに行く生活です。
ある日、白井水明( 17才、男性、あやかしの宿敵である祓い屋 )を助け、居候させることに。
貸本屋の活動に同行し、戸惑う水明ですが、2人の心情がよく表現されていて、成長していくのが分かります。
孤立を好み、人を食べようとするあやかしの世で、夏織はすくすくと育っています。なぜ無事なのか、なぜ大切にされるのか。ポイントです!
周辺のもののけ達がいい味を出しています。
水明の探し物は何か、あやかしの世に迫る不穏な影…。
クライマックスに突入です。
料理の場面も美味しそうに表現されています。
水明は現世に戻らず、あやかしの世にとどまるとか。これはシリーズ化決定ですね!