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街の秩序を維持するのは
街の秩序ってなんだろう?て考えることがある。
街の秩序なんていうと大げさだけど、
例えば、ゴミが落ちていないとか、
知らない人がうろついていないとか、
そんな、ちょっとした事だけど。
少しの綻びから、徐々にほつれが大きくなって、やがて修復できない大きな穴があく。
そんなことにならないように、通常の状態を維持すること。
それは特に生活空間ではとても大切だと思う。
それは団地やマンションの一棟だったり、
何棟かが集まって共有スペースのある一区画だったり、
一軒家やアパートが建っている住宅街だと町内会がその括りだろうか。
分かりやすいのは、ゴミ捨て場を共有する町内だ。
僕の自宅のあるところでは、共有の私道を両側で挟んだ20軒くらいが同じ町内会になっている。
回覧板、ゴミ捨て場の掃除当番、近所の公園の掃除当番(さらに上位の町内会の集まりで毎月1回の掃除を回している)
昨年、同じ町内に乳児と幼稚園児の小さな子供が2人いる若い夫婦が越して来た。
残念なことにその家族が越して来てから、ゴミ捨て場がカラスにいたずらされて、ゴミが散乱するようになった。
どこかの家が、ゴミを捨てる時にカラスが来ないように網をかけて重しできちんと押さえておかないからだ。
ご近所では、あの家族だろうと何となく当たりは付けていたけれど、状況証拠だけで決めつけるのは悪いな、そんな感じになっていた。
ある日の朝、ゴミ出しに行くともうカラスにやられていた。
しかも散乱したゴミから、オムツとかが出てきたものだから、やはり引っ越してきた家族だと分かった。
オムツをする乳幼児はその家しかないからだった。
特に親密に近所付き合いをしている訳でなくても、長く住んでいると家族構成も全て知られている。
どこの家の息子さんは最近大学を卒業して独立した、とか不思議なことがだけどそういうものだ。
逆に考えると、公共スペースについては他人の目をある程度は気にして秩序を保とうとしていて、
それが安全につながっているという事にもなる。
知らない人がうろうろしていると、
あぁあれはどこどこの家に出入りしている業者だろうとか、
全くどこの家にも用事のないはずの不審者だとか、ある程度は当たりがつく。
残念な事に、そうした町内の秩序を保つための最低限のルールや気遣いが、新しく引っ越してきた人にはないこともある。
それは決して近所付き合いをしろとか、
空気を読めとか、そういうことを強制している訳ではなく、
つまり最低限のマナーの問題だ。
この前も、駅まで歩いて行く途中、いろんな町内を抜けていくのだけど、
ゴミ収集はとっくに終わっているはずの夕方近くにも関わらず道路の真ん中をゴミが散乱していることがあった。
それもかなり広範囲に。
あぁ、きっとどこかの誰かがゴミ出しの曜日を無視して、ゴミを道端に放置したからカラスにやられたんだな。
これもたった1人のマナー、近所への気配りを欠いていたために起きたことだと思う。
住民ひとりひとりが自分が住んでいる街の秩序を維持している一員なんだという意識を少しでも持っていればいいのにな、
もっと快適で住みやすい街づくりが出来るのにな、
そんな風に散乱するゴミを見るたびに思います。
〈了〉