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インダストリアルって何だろうな?を音楽から考える
こんにちは、makoto です。
帰宅途中の電車内で「インダストリアル」という言葉が浮かんできて離れなくなった。
「インダストリアル」って何だろう?って。
カバー画像はフリー画像サイトのUnsplashで「industiral」で検索した結果の写真をいくつか組み合わせてみた。
まぁ、こんなイメージかな。
工場、重金属(軽金属の感じではないかな)、工業製品とか。
広辞苑を引いてみるとこう説明されている
「産業の。工業の。」
うん、そのままだ。
インダストリアル・デザインという言葉が産業革命以降の1920年代に出てきたみたいだけど、それは門外漢なのでちょっと横に置いといて。
音楽ジャンルの話をしよう。
音楽には「インダストリアル◯◯◯」というのが結構あったかな。
Wikipediaを検索してみると、「インダストリアル」という音楽ジャンルとして1項目あった。
なになに?
オックスフォード英語辞典によると、このジャンルは1942年にアメリカの音楽雑誌 The Musical Quarterly がドミートリイ・ショスタコーヴィチの1927年の交響曲第2番 ロ長調『十月革命に捧げる』[1]を「産業音楽の高潮("the high tide of 'industrial music'.")」と呼んだときに最初に命名された。
これは驚いた!そんな昔からインダストリアルミュージックという表現があったのか。
でも、これは英語圏でのIndsutrialなので、人の手でコツコツと作ったのではなく、大量生産とか産業的なとかそんなニュアンスがあるんじゃないのかな?
1980年代に一定のロックバンドを称して日本でだけ言われた産業ロック(ていう言い方好きじゃないけど)というニュアンスと同じではないかな。
商業的な売れ線狙いのロックという意味で少し揶揄した言い方なのか。
産業ロックと言われていた一時期のJourney、Styx、REO Speedwagon、TOTO、、、うーん、別にいいじゃないか!
いやいや、僕がイメージするインダストリアルは、本来の意味の(?)工業的とか人工的とかそんなイメージでつけられた音楽達。
ロックの世界では、Throbbing Gristleが最初のインダストリアルミュージックと言われているのだろうか。"Industiral Muzac"というそのものズバリの曲を1979年にリリースしている。
でも、もはやこれはロックですらないかも。
もう少し分かりやすいところだと、1980年代のOMD(Orchestral Manoeuvres In The Dark)とかDepeche Modeがインダストリアルなイメージがあった。
演奏には電子楽器が主体となっていて、人間味のないというか(それまでの人力リズムと違ってシーケンサーによる揺れのないリズムだからなんだが)、金属的なSEが入っていたりとか。
うん!OMDは今の耳で聴いたら、全然ポップでエモーショナルだし(笑)。
Depeche Modeのこちらの曲はPVがもう完全にインダストリアルを意識して作っているし。
あと、インダストリアル・メタルというのもあったぞ。
ヘヴィー・メタルの1ジャンルで、スラッシュ・メタルやハードコア・メタルをさらに重たく、金属的なニュアンスのある、電子ドラムや金属音のSEなんかが入った、それこそ人間が演奏しているとは思えないような精密で激しいメタル。
MINISTRYとかNIN(Nine Inch Nails)とかが有名どころだけど、僕にとってはインダストリアル・メタルといえば、FEAR FACTORYが圧倒的。
このアルバムがリリースされたのが1995年。
この頃は鎌倉に住んでいたんだけど、ちょうどプライベートで色々あった頃で、車で爆音で何度も聴いたな。
センチメンタルな気分になりたくなくて、無機質の爆音で頭真っ白になるようなそんな音楽。
インダストリアル・テクノみたいな言い方もあるけど、こちらはそもそもが電子楽器が前提の音楽ジャンルなので、これはDark Technoと同じジャンルのエイリアスみたいになっているので、違うかな。
***
ところで、「インダストリアル」の反対ってなんだろう?
ずっと考えているけど、ピタッとハマる言葉ってないような気がする。
単純なところでいくと「農業的な」という回答もあるけど、そうじゃないんだな。
イメージ的には、「人間的」「ゆらぎ」「ナチュラル」そんな感じ。
音楽だとこれが真っ先に浮かんだ。
インダストリアルの真反対。
KLFの「Chill Out」
チルアウトという言葉を生んだ名盤。
でも、生演奏ではなく電子楽器を使ってサンプリングされている、本来の意味でいうとIndustrialな作り方なのに不思議。
バンジョー生演奏とかカントリーやフォークソングとかはインダストリアルの真反対なんだろうけど、イメージ的には違うんだな。
なんて、ことをずっと考えていたら最寄り駅に着きました。
どうして、「インダストリアル」なんて言葉が突然浮かんだんだろう?(笑)
それでは!