君と夏が、鉄塔の上読書感想文
中学生、僕には遥か昔のことだがこの本を読むと青春時代の淡い、サイダーの泡の様一瞬の様にも似た瞬間に過ぎる不器用であるが、なにかに夢中になれるそんな青春時代にタイムスリップ出来るような、躍動感がありまるで本を読んでいるとその場にいる様な臨場感がある。鉄塔が好きな伊達くんには、妙に親近感がある。おそらくそれは、皆の心に少しは伊達くんの要素があるからだと思う。帆月さん、比奈山くんと言う二人も物語に大事なスパイスを加えてくれる。三人とも不器用だが真っ直ぐだ。大人になった時の友達とは違う、中学生時代ならではの友達関係がある様に思える。特にドキドキしたのは、伊達くんと帆月さんのやり取りだ不器用だが、純粋で伊達くんの帆月さんへの好きと言う気持ちが読んでいてドキドキしたし、ときめいた。伊達くんの揺れ動く心が本を読んで伝わってきた。そんな中幽霊が見える比奈山くんと鉄塔の上に座っている男の子の謎を解き明かそうと伊達くん、帆月さん、比奈山くんの三人でその謎に挑む。三人の揺れ動く気持ちや心そして、謎を解き明かすにつれ、三人三者三様に成長をしていく。伊達くんが二人の悩みや秘密を知った時の悩みは、純粋であり、そこで伊達くんは心の成長をしたと思う。それは、中学生だからこその成長であるとおもう。幽霊の正体を暴いたり、ファンタジーな部分はおそらく、三人の純粋な気持ちや、揺れ動く気持ちの様に思える。三人が抱える悩み純粋な気持ちが見せた素敵なファンタジーの様な奇跡を見せたのだと僕は思う。僕も中学生の頃は純粋で色々なファンタジーを見ていたと思う。伊達くん、帆月さん、比奈山くん、三人にとても共感をした。僕個人としては最後は読み手によって違う感想にあるかと思うが、それがまた、この本に彩りを加えていると思う。この作品を読んで思うことは、中学三年生の淡い思いや、中学生と言う義務教育から高校生になる、様々な気持ち、そしてあの頃の純粋な気持ちが思い出される。また、僕は青春時代に戻るためにこの本を幾度となく開くだろう。何回読んでも違う思いが芽生えてくる、色々な要素がギュッとつまった。素敵な本である。是非手にとって読んでもらいたい。
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