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結果を継続的に出すために、チームが「仲がいい」必要性はあるのか?

 突然ですが、皆さんの組織・プロジェクトチーム等などは「関係」の質、高められていますか?

 このブログを読んで頂いている方々の多くが、何らかの企業に属する中小企業診断士・・・ですよね。そうしますと、所属されている組織やプロジェクトでは、何らかの「結果」が求められることが大半かと考えます。売上だったり品質だったり。
 そして、その「結果」を出すために、私が最近特に重要だと思っているのが、メンバーの「関係」の質ですね。

■「成功循環モデル」とは
 これが、最近の僕のお気に入り、「成功循環モデル」です。

成功循環モデル

 組織の「関係」の質が高まると、個人の「思考」や「行動」の質もよい方向に変化して、「結果」の質の向上につながる。そして、良い「結果」が出ると、メンバーの信頼感が高まり、さらに「関係」の質が向上していく。
この好循環を回すことが、組織に持続的に「成果」をもたらす、というものです。

 もうちょっと具体的に説明しましょう。

 サッカーで言うなら、「結果」はゴールであり、その先のチームの勝利です。ゴールを決めるためには、相手の裏への飛び出し、スペースを使った動き、スルーパス等、質の高い「行動」が必要です。質の高い「行動」をするためには、フォワード間、前線と中盤との連携等に関する、具体的な「約束・作戦(=思考)」が必要です。そして、質の高い「約束・作戦(=思考)」を考え、実行するためには、監督と選手、更には選手間での「関係」がよい必要があります。

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 ここでいう「関係」とは、冒頭に書いた「仲がいい」こととは、ちょっと違います。

 選手間での信頼関係(ex.この状況なら、絶対こいつはここに動いてくれる)や、互いの特徴への理解(ex.こいつは裏への飛び出しが得意)、自分の能力の把握(ex.あのボールなら追いつける)を指してますね。『信用・信頼』、『相互理解』、『自己分析(=内省)』と言い換えてもいいと思います。 もちろん、「仲がいい」ことは大切です。しかし、「仲がいい」以上の関係が、「結果を継続的に出し続ける」ためには必要です。

 そしてそれは、組織やプロジェクトチームも同じですよね。

 互いの生産性や得意・不得意がわかっているからこそ、リーダーは実効性の高いプロジェクト計画が立てられます。自分のことがわかっているから、これくらいのタスクならこのくらいの時間で、この程度のアウトプットが出せると考えられます。そして、信頼関係があるからこそ、アウトプットを任せられます。
 そのことが、(理屈はさておき)わかってるから、まずは「関係」の質を高めるために、診断士は懇親会がやたら多いんですよね(笑)単に、飲みたいだけかもしれませんが・・・。

■高い「関係」性を構築するのは難しい
 しかし、高い「関係」性を構築するのは、思った以上に難しいと考えています。単に、僕がそう思っているだけかもしれませんが・・・。身近なプロジェクトチームを見ても、「関係」の質が高いと言い切れるチームってどの位ありますか?「ギスギス」までは行かなくても、スムーズに連携しているチームって、少なくないですかね?だから、成功事例がいろいろ話題になるんですよね。

 あれだけ飲んでいるのに??・・・って、そこじゃないか・・。

 では、何故、難しいのでしょうか?

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 一つは、単純に「他人を知るのは難しい」から。そもそもは、他人同士。ここに至るまでの過程も、社会的背景も、共有する情報も、時間軸も全く異なる他人を理解するのは、そう簡単なことではないということは、皆さん納得いただけるかと。だから、サッカー日本代表は集まって、合宿するんですよね。たくさん練習して、話し合って、同じ釜の飯を食って、お互いのサッカー観をぶつけ合って、「関係」の質を高めるんですよね。

 もう一つには、「自分を知るのは、他人を知るよりもっと難しい」から。簡単な自己紹介ならともかく、プロジェクトチームという真剣勝負の場で、自分のスペックを冷静に分析するのは難しくないですか。
 自分の評価をする時には、どうしても『かくありたい自分』が入ってくることが多いと、自分は考えています。そして、それは人である以上、致し方ないことなのだと思います。
 ただ、みんなが見ているのは、『今の自分』ですよね。そうすると、そこにギャップが生じますよね。そしたら、自分のことが、さらにわからなくなりますよね。

 じゃあ、どうすればいいのか?

 今日は、例によってこの辺にしましょうか?長くなってきたので。

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井上 誠
ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。