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警告!この記事を読んではいけない49「銃」について16<潜水艦>

この記事は、少し前の記事の「警告!この記事を読んではいけない43<艦載砲>」の続きになります。43では空母のお話をしました。空母が登場する実戦のお話しとして、フォークランド紛争を取り上げましたら、そこからどんどんお話が、空母→イギリス空軍→バルカン→爆撃機、という順に派生というか、脱線というか、空母の対空砲のお話しからとんぢゃいました💦

ここで戻ります、お待たせしました💦空母のお話が終わり、次は<潜水艦>です。えっ?潜水艦は「砲」を積んでいるの?という質問が聞こえてきそうなので、まずはそのあたりからお話ししましょう👆

潜水艦

潜水艦だけは、その殆ど全てが戦闘のための艦艇です。深海調査用という、学術的な意味合いの潜航艇が作られるようになったのは第2次大戦後でして、それまでの潜水艦は、純粋に戦闘のための艦艇でした。水上艦のように様々な種類がある船ではないという事です。

潜水艦とは何か。文字通り水に、主に海に潜ることのできる船です。これは水上艦と比べて、あまりにもたくさんの、クリアしなければならない問題があります。そもそも我々人間は、空気の中で、空気を吸って生きている生物です。魚類にように、エラを持っているわけではないので、水の中、海の中では呼吸ができなくて、生きられないのです。水中、海中にいると、すぐに死んぢゃうんです。

この、人間がすぐに死んぢゃう環境、水中や海中に、人間を連れていこうというのが「潜水艦」です。具体的方法としては、海中でも陸上と同じような環境を作るんです。その中に人間を入れておけば、人間は生きたまま海中に居続ける事ができるからです。

ただしこれは大変な作業です。完全に密閉した環境を作らないで海中に潜ると、すぐに海水が入ってきて、人間が死んぢゃいます。これだけでも充分に大変な作業ですが、それだけではありません。密閉空間で人間が呼吸すると、どんどん酸素が減って、二酸化炭素が増えて、呼吸できなくなります。

なので常に二酸化炭素を排出して、酸素を供給する装置も必要になります。さらにトイレです。人間は糞尿を排出する生き物ですから、密閉されていようが何だろうが、常に糞尿を排出できる設備が必要です。そしてすぐに簡単に捨てられない以上、密閉空間のどこかに糞尿を貯めて、その臭いが漏れないようにしておかないと、潜水艦はすぐにトイレの臭い地獄になります。

さらにさらに、人間は水と食料を、常に飲食し続けないと生きていられない生物です。潜水艦の密閉空間に大量の水と食料を備蓄する必要もあります。さらにそれだけではなく、潜水艦が動くためには、動力が必要です。動力を生み出すエンジンが必要なのです。エンジンを動かすには、大変なエネルギーが必要です。

水上艦のように、ボイラーで燃料を燃やして、出た煙は煙突から排出できるようなわけぢゃありません。密閉空間で酸素を消費するエンジンは使えませんから、電池でモーターを動かすか、原子力でボイラーとタービンを動かして、スクリューを回すくらいしか方法がありません。

このように、海に潜ったまま行動するという事は、大変な困難が伴います。その困難を背負ってでも、潜水艦を作って、中に人間を閉じ込めて、動力も内蔵し、更に敵を攻撃する武装まで内蔵し、戦闘に参加させてきたのは何故なんでしょうか。

それは、大変な困難に勝るメリットがあったからです。それは隠密性です。隠密性というのは、敵に見つからない、という事です。戦争では、敵に見つかると戦いが始まります。しかし見つからなければ敵は攻撃してきません。こちらが一方的に、敵に知られないままに敵を攻撃できるのです。

これは恐るべきメリットです。敵は、知らぬ間に近寄られ、照準され、撃たれて殺されちゃうんです。これは恐いです!敵に見つからずに忍び寄るって、物凄い戦闘能力になります!このメリットを得るために各国は、しのぎを削って潜水艦の設計製造に奔走したんです。

かつての大日本帝国も、潜水艦をたくさん作っていました。そして旧日本軍の潜水艦は優秀でした。もともと海洋立国の日本です。水上艦を作らせても、欧米の水上艦より遥かに巨大で強力な戦闘艦を作る事が出来たんです。潜水艦も、非常に巨大な潜水艦を作る技術がありました。

そればかりか、日本の潜水艦は、潜水空母とまで言われたように、水上攻撃機を複数内蔵して、潜水艦上からカタパルトで射出して出撃させるという、離れ業もできたんです。さらにさらに、日本の潜水艦は、欧米では一生懸命研究しても開発できなかった「酸素魚雷」という極めて優秀な魚雷を開発し、装備していたんです。

潜水艦の概念をお話しするのにたくさん文章を書いてしまいました。ああ、ごめんなさい💦私、兵器の話になると、止まらなくなっちゃうんです💦💦ここらで、いい加減に本来のお話しに戻りますね。潜水艦に「砲」が積んであったかという問題です。

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第2次大戦直後まで、潜水艦には砲が装備されていました。今は装備されていません。砲は海中では撃てません。海上航行中にしか撃てません。それでも、潜水艦に砲が装備されていた理由、それは「魚雷を使うのがもったいなかったから」です。

つまりこうです。潜水艦が敵を見つけました。忍び寄って主兵装である魚雷を撃ちました。命中しました。敵艦は大混乱に陥り、消火作業やら負傷兵の救助作業やらで大忙しです。もう潜水艦を攻撃するどころぢゃありません。敵の攻撃力がなくなったと確認出来たら、つまり、もう撃たれる心配がなくなったら、潜水艦は浮上します。

そしてその後は魚雷を使うのをやめます。理由は、魚雷がもったいないからです。魚雷って、高価なんです。それに魚雷は巨大な兵器で、狭い潜水艦の艦内に、そうそうたくさんは積めないんです。なので、敵艦に攻撃能力がなくなったことを確認した後は、魚雷より遥かに安価な攻撃兵器である「砲弾」で、トドメを刺すんです。

こういう理由で、潜水艦にも「砲」は積まれていたんです。現在では積まれていません。砲よりもっと効率的な攻撃兵器が搭載されるようになったからです。今では魚雷発射管からだって、対空ミサイルとか撃てるようになったんです。恐ろしい時代ですね。

今日はここまでにします。以前は潜水艦にも砲が積まれていた、というお話しだけで終わってしまいいました。次の記事では、潜水艦の主兵装である「魚雷」のお話しにするか、他の艦種、戦艦とか駆逐艦とかの「砲」のお話しにするか、迷っています。明日、考えますね(笑)

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