警告!この記事を読んではいけない74「銃」について40<飛行機の機動と静安定5>
アニメ「マクロスプラス」について
前回の記事で、マクロスプラスのお話をしていました。主人公、地球人のイサムが乗るYFー19とイサムの親友でライバル、ゼントラーディー人のガルドが乗るYFー21が、どちらが次期主力戦闘機になるかの競合試験をしていました。
場所は惑星エデン。イサムのYFー19は、実在の前進翼実験機Xー29に似ています。というか、この実在機がモデルです。ガルドのYFー21は、実在のステルス戦闘機YFー23に似ています。というか、この実在機が、モデルです。
実在機に似ているといっても、アニメ物語、マクロスでのお話しですから、この2機は、可変戦闘機の一種です。戦闘機形態、ガウォーク形態、バトロイド形態の3つの形になれます。この変形機構、架空とはいえアメリカ映画トランスフォーマーのあり得ない、というかムチャクチャな変形に比べると、遥かに論理的でちゃんと物理的に変形できるように考えられています。
事実私は、YFー19のトイモデルを購入し、実際に3形態に変形できることを確認しました!(笑)YFー21は、トイモデルを買いませんでしたが(笑)この飛行機、戦闘時には主翼端が下方に折れ曲がるところなんか、実在の超音速爆撃機XBー70ヴァルキリーと同じで、こういう実在機を多分に意識しているところなんか、実に好感が持てます。
やはり物語とはいえ、実在機との共通項がたくさんあるとメカマニアとしては嬉しいし、好感が持てるし、興奮するし、一言で言うと「カワイイっ!」となるんですよね。そこいくとカワイクないのは、無人戦闘機ゴーストX9です。
この記事シリーズは「銃」をテーマにしていますので、このマクロスプラスの物語を解説する事などは控えておこうと思います。でも素晴らしい物語ですから、この記事を読んでしまった皆さん、ぜひぜひご鑑賞くださいっ!!ご鑑賞ください!が出てしまいましたのでもう一つご紹介させてください!
マクロスプラスの音楽は素晴らしい!
私、本業は音楽屋ですので音楽の観点からのご紹介です。このアニメの音楽担当は、菅野よう子先生です。全編にわたり素晴らしい音楽のオンパレードです。解説など不要と思います。ご鑑賞いただきこの素晴らしい音楽を堪能していただければと思います。
そして主題歌の「ヴォイシズ」はアニメ主題歌きっての名曲だと思います。この「ヴォイシズ」と同じ位素晴らしい主題歌は、いくつかあると思いますが、上を行く主題歌はないと思います。最上級です。本当にいい曲です。歌っているのは新居昭乃さんです。素晴らしい歌声です。
この曲が好きで、アマチュア時代、自分で、というか自分たちでも演奏したくて、聴音してスコアを作り、たくさんのステージで演奏しました。「ヴォイシズ」には2つのバージョンがあり一つはフル編成バンドのバージョン、もう一つはアコースティックバージョンという、歌と生ピアノだけのバージョンです。二つとも、たくさん演奏しました。
この素晴らしい歌を味わうためだけでも、マクロスプラス全体を鑑賞する事をお勧めしたくなる気持ちです。
さて、お話を戻したいと思います。この物語では二つの戦いが描かれます。一つは、イサムが乗るYFー19と、ガルドが乗るYFー21の戦闘です。このシリーズの後程のお話しで詳しく述べたいですが、この2機の戦闘で、互いに機銃を撃ちあう場面があります。
この機銃弾の航跡が、曳光弾によって描かれていますが、この機銃の航跡が、本当に本当に実にリアルで感動しました。戦闘機が空中で機銃を撃っても、真っすぐには飛んで行かないんだという事が、実にきちんと描かれていたと思います。この機銃戦の詳細は、後程、別記事に委ねたいと思います。
YFー21vsゴーストX9
もう一つが、物語のクライマックスでの戦闘、YFー21vsゴーストX9です。まあ普通に考えれば、有人戦闘機が無人戦闘機に空中戦で勝てるはずはないのです。何故かはこのシリーズ記事の読者さんならばお判りですね。人間の肉体は弱いので、戦闘機の高機動に限度があるためです。
まあ機械だって、耐G限界はありますから、あまりに無理な機動をすると、壊れてしまいます。でも人間よりは遥かに耐G限界が高いため、人間には無理な機動を、平気でやってのけられるのです。判りやすく言えば、アッという間に敵の後ろに付くことができて、敵の死角から攻撃兵器を撃ちこむことができるってワケです。
そしてやはり、ガルドのYFー21は、ゴーストを撃墜する事はできませんでした。このあたり、当時のマクロスシリーズは、まだリアルさを保っていて、まことに好感が持てます。リアルなために説得力もマシマシです!ではガルドはどうなったのでしょう。
ガルドはゼントラーディー人、つまり宇宙人です。地球人よりは遥かに強靭な肉体を持っていました。しかし当然ですが、無人戦闘機の機動力に勝てるほどではありませんでした。そこでガルドは賭けに出たんです。ガルドの乗るYFー21の操縦は、脳波コントロールです。
ガルドは、親友イサムと、愛する女性ミュンを守るため、どうしてもゴーストに負けるわけにはいかなかったのです。どうしてもゴーストの高機動に勝てないガルドは最後の手段に出ました。脳波コントロールで、YFー21の機動リミッターを外してしまったんです。このリミッターは、パイロットが耐G限を超えないように守るシステムであり、これがないと、パイロットは死んでしまいます。
ところがガルドはこれを外したんです。リミッターを外されたYFー21は、素晴らしい機動力を発揮してゴーストに迫りました。そして耐G限界を超え、自分の肉体がつぶれながらも、とうとうゴーストに体当たりを敢行し「死なばもろとも」を達成したのでした。
今日はここまでにします。すみません💦次回こそ、タイトル通りの「高機動と静安定」のお話しに入りたいと思います。ほんの少しだけ予告を。戦闘機って「静安定」をわざと外してあるんです(笑)
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