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読書を取り戻す・電子書籍端末のすゝめ

心と身体をととのえる12のウェルビーイングツール

⑥電子書籍端末

「読書はあなたの内面に触れて、自分へと戻る時間です。」


読書を取り戻す


読書を取り戻したいと、本気で思っています。
情報があふれる世界に生きる私たちは、スマートフォンやSNSの便利さを享受しながらも、同時に情報に追われているのではないでしょうか。

社会人になると、本を読む時間が減ると言われます。仕事が忙しくなり、スマートフォンを眺めているうちに時間が過ぎてしまう。

そうしているうちに、気づけば「最後に本を開いたのがいつだったか思い出せない」という人もいるのでしょう。

昔は、知りたいことがあれば本を開き、そこからじっくりと学んでいました。今では、ワンクリックで答えがすぐに見つかります。とても便利な時代になったと思います。

けれど、本を読むことで得られる、深く確かな知識や思考の積み重ねは、簡単には代わるものではないはずです。また、物語の世界に浸ることで育まれる感受性もあるように思います。

若いころ、私は本を通して知らない世界を知り、言葉に触れ、考えを深めてきました。
その時間を、今こそ意識的に取り戻したいと感じています。

読書には集中力が必要です。ネットの短い記事とは違い、本を読むには忍耐もいります。しかし、それこそが読書の価値であり、今の時代に失われつつあるものなのかもしれません。

読書がもたらす、集中と没頭

活字に興味を持ち始めたのは小学生のころでした。
初めて買った小説は、赤川次郎の作品。
中学生になると、村上春樹『ノルウェイの森』にはまり、そこからさまざまな文学作品へと広がっていきました。

辞書を流し読みしながら、知らない言葉に触れるのも楽しかった記憶があります。

さらに、中学・高校時代は宗教や身体に関心を持ち、宗教関連の本や演劇論、現代舞踊論といった難しい本にも挑戦しました。

あの頃、知らない世界に触れながら、少しずつ自分の内面が形づくられていったのだと思います。

本を読むことは、ただ知識を得るだけではありません。ページをめくるうちに言葉に引き込まれ、いつの間にか物語の世界に没頭していました。

その感覚は、大人になった今も変わらず、時に瞑想に近い静けさをもたらしてくれるように感じます。

インターネット社会で失われつつあるもの


スマートフォン一つで、世界中の情報にアクセスできる時代になりました。とても便利な時代ですが、情報を受け取ることと、自分の中で思考を深めることは、まったく別のことではないでしょうか。

ネットに頼りすぎることで、知らず知らずのうちに「自分の頭で考える力」「想像する力」「感じる力」が削られているのかもしれません。

本を開くことで、失われつつあるこれらの力を取り戻せるのではないかと考えています。もっと、自分の頭で考え、心で感じる時間を大切にしたいと思うのです。

電子書籍で「読書体験」をとりもどす


読書の習慣を取り戻すために、私が選んだツールは電子書籍「Kindle」でした。紙の本をめくる楽しみもありますが、電子書籍には「いつでも、どこでも読める」という気軽さがあります。

夜、部屋の電気を消したままでも本を読めるのは、電子書籍ならではの魅力です。スマートフォンとは違い、画面が光を反射しないので、日差しの強い場所でも快適に読書ができます。

また、一つの端末に何冊も入れて持ち運べるのも、電子書籍の大きな利点といえるでしょう。電子書籍があることで、忙しい日々の中でも読書の時間を確保しやすくなりました。それだけでも、電子書籍は私にとって十分価値のあるツールなのだと思います。

私自身、電子書籍を取り入れたことで、読書との向き合い方が変わりました。手軽に本を開けるようになったことで、以前よりも読書が身近になったと感じています。紙の本には紙の良さがありますが、電子書籍ならではの便利さが、読書習慣を支えてくれていると思っています。

例えば、こんな点がメリットとして感じられます。

  • 読書のハードルが下がる
    ちょっとした空き時間に気軽に本を開けるようになった。
    持ち運びや収納の手間がないため、読書の頻度が増えた。

  • 本の探し方が変わる
    気になった本をすぐに試し読みできる。
    必要な本をその場でダウンロードし、あとでじっくり読むことができる。

  • 本の収納に悩まない
    限られた本棚のスペースを有効活用。紙で買った本でも後からデータ化することで、本の管理がしやすくなる。

紙と電子を使い分けて読書量を上げる


紙の本と電子書籍、どちらが優れているのか?
その問いに、明確な答えはないのではないでしょう。
どちらにも長所と短所があるからこそ、目的に応じて使い分けるのが理想的だと思います。

私は、実用書や小説の類は電子書籍で読むことが多いです。特に、線を引いたり付箋を貼ったりする必要のない本はKindleが便利だと感じています。

一方で、ヨガや瞑想などの専門書は紙の本が良い。線を引き、ページを折り、付箋を貼りながら、じっくりと読み込むためです。

こうして使い分けることで、自然と読書量が増えていきました。娯楽のための読書であれ、学びのためであれ、私にとって読書は単なる情報収集ではなく、自分と向き合う時間。

本のページを開くことで、それが紙であってもデジタルであっても、自分の内側に触れる感覚を取り戻しているのだと実感しています。
どちらか一方に偏る必要はなく、本の種類や状況に合わせて選べばいいのだと思います。

電子書籍が向いている本もあれば、紙の本でしか味わえない読書体験もある。私自身、日々の読書の中で、その両方を活かしながら本と向き合っています。読書の目的に応じて、電子書籍と紙の本を自然と使い分けるようになりました。

具体的には、こんなふうに分けています。

  • 電子書籍で読む本

    • 移動時間や寝る前に読む小説やエッセイ

    • すぐに手に入れたい実用書や毎月購読している英会話の実用書

    • ちょっと試し読みしてみたい新刊

  • 紙の本で読む本

    • 何度も読み返したい哲学書や自己探求系の本や

    • 美しいビジュアルのアートブック

    • 書き込みながら深く学びたい本(ヨガや瞑想の専門書)

この使い分けをすることで、読むこと自体がストレスにならず、自然と読書量が増えていきました。
その日の気分や目的に合わせて本を選ぶことで、読書がより心地よい時間になっているのを感じています。

内面に触れる「読書」というウェルビーイング


読書をする人の数は、年々減っているといわれます。本以外にも新しいメディアが発展していくことは、とても素晴らしいことだと思います。

けれど、読書には読書にしかない価値があるのではないでしょうか。読書は、ただの娯楽や知識の収集だけではなく、心と身体をととのえる時間です。

本を開き、言葉に触れることで、自分の内側へと向き合うことができます。
他者の言葉に触れることで、自分の中にある潜在的な何かが呼び起こされることもあるかもしれません。

そして、私たちは常に他者から学びながら生きているのだと改めて感じます。今、もう一度「本を開くこと」から、自分に戻る時間をつくってみませんか?

電子書籍は、あなたの内面をととのえるウェルビーイングツールになってくれるかもしれません。


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