見出し画像

RPG 今昔

はじめに

私と、いわゆるコンピュータゲームとの付き合いは、40年を超える。初めてみたのは、こんな感じでしかも白黒でした(多分TVが白黒だった)。テレビに放送以外の画像が出ること自体が、高校生の私には既に魔法です。当時、身近なデジタル製品は、デジタル腕時計ぐらい。これ以降、デジタルを仕事にしていくことになりますが、まあそれはまた別の機会で。

任天堂のテニス

ファミコン時代

1986年に、ドラゴンクエスト(DQ)が出ます。ワンダフルで、アメージング。既にプロのプログラマでしたから理屈はよくわかっているのですが、あのファミコンの小さな箱に、1つの世界を詰め込んでしまうという偉業には脱帽です。後々、それがいかに難しかったか?を知ることになり、更に畏敬の念は増大しました。厳しい制約の中、あのバランスであの世界を作ったことは、本当に素晴らしい。
そして翌年、ファイナルファンタジー(FF)が出ました。正確には DQ 後、1年半の差があります。開発開始はもっと前だったと思いますが、先行したDQの売れ行きを横目に、FFの開発陣は複雑な心境だったのか、クリスマス商戦に向けて遅延は許されなかった状況でそれどころではなかったのか、これも面白そうな裏話がありそうです。なにせDQ2は、1987年の1月に既に出ていて、FF が後なのです。

王子が戦力外なのに、姫は強い DQ2

とにかく新卒社会人の私は、1988年に休みの日に名古屋の電気街(大須)に行って、DQ,DQ2 を中古で買ってプレイした記憶があります。その後、DQとFFを追いかけて行くことになります。

プレステ時代

どちらかというと DQ 派だった私も、1997年の FF7 の洗礼を受けることになります。プレステのゲームとしてメディアが CD-ROM 3枚になり、「プレイ画面」と「シーン動画」が全く別になりました。また、「シーン動画」は声優が当たって音声がついてます。「映画じゃん」というのが、当時の第一印象です。

敵は企業、クラウドはポリゴン
ティファは動画内は左、最近のリメイクは右

DQ は途中で投げていた私も、FF7には驚きましたし、ストーリーも少し大人向けでしたね。時代は近未来となり、いわゆるSF設定です。その後、FF8,9 が プレステですが 9から「剣と魔法」、FF10がプレステ2です。
☆ SF 設定は、7,8 だけだったということですね…
が、次の FF11(2002年) は MMORPG となり、違和感を感じました。MMORPG は「小さな媒体に大きな世界が入っている」という最初の驚きから始まった私の RPG 体験とは、異なる世界です。サーバサイドのリソースを使えるなら、徐々に改善すればいいし、ましてや他のプレーヤーと一緒に入って楽しむというのは、何かジャンルが違うな… と思った訳です(今思えば、自分も頭が固くなってたな、と思います)。

ゲームしない時代

DQとFF以外にも、RPG を結構やってましたが、プレイ時間は1本60時間ぐらいかかります。これ、冷静に考えると映画なら30本鑑賞できるということでもあります。うーん、RPG に 30倍の価値があるのか?と言われると、無意識に経験値上げをしている時間が無駄だなあ、とは思います。また、DQはどうしても子供向けですし、FFもSF路線は続かず「剣と魔法」に戻っている。そんな中、FF11がMMOになって、「仲間を集めて攻略なんて、めんどくさいなー」となった訳です。PC 上で少しつまみ食いをしながら、ゲーマーとしてはお休みの期間が続きます。

FF14時代

そんなつまみ食いの1つが「FF14」でした。PC上の各種サービスは無料のものが多く、CMを見ればただで遊べるものも多いのです。それにしても、普通のトライアルは数時間分のプレイだと思うのですが、FF14は遊び方によってはほぼ永遠にタダでプレイできます。今は L100 までのゲームなのですが、L70 までタダなんです…

400時間も無料でプレイしている人もいます。

私も、もちろん最初はフリートライアルから入りましたが、やってみて分かることは「完成度の高さ」です。例えば、沢山ジョブがあるのですが、どのジョブでも特長を出しつつ「このジョブは弱すぎる」の様な差別がないのです。というか、パッチで毎回状況を見ながら微妙に調整がかかるのです。そう、「小さな世界の完成度」ではなく、「永遠にお世話を続ける場」なのですね。開発側も定期的にパッチの説明をし、どうしてそういう修正をかけるかを納得させてくれます。
私は2022年の夏にトライアルを始め、2023年初めに課金をし、この夏でプレイ歴三年になります(一日平均1Hぐらい)。本稿作成段階でプレイ時間は 1000 時間を超えていますが、まだまだ駆け出しです。先輩方は、プレイ時間 600日を超えている人もいます… まだ10年しかサービスしていないので、一日平均4Hですね…

社会の縮図

「自分と完成品のゲーム」ではなく、「自分と、開発チームと、他のプレーヤー」となるのが、MMORPG の特長です。これはもうまさに社会の縮図。海外プレーヤーとはチャットも難しいし、遊び方を知らない子供はいるし、大人でも困ったちゃんはいる。
それに、運営側もなかなか調整できない?ことの一つに、ロール比率があります。パーティを組んで戦う際は、3つの仕事があります。タンク(盾)、アタッカー(剣)、ヒーラー(薬)がセットになっています。タンクが敵の攻撃を受けているうちに、アタッカーが攻撃し、死にそうになったらヒーラーが回復してくれるという仕組みですね。アタッカー>>ヒーラー>タンクの順で人気があり、いつもタンクが足りない感じです。
これって、結構実社会でもある話。あれこれ調整し、行きたいところを決めるリーダー=タンクと、バリバリ開発を進めるメンバ=アタッカー、勤怠とかスケジュールの調整をする面倒見の良いサポーター=ヒーラーって感じ。
私は主にタンクでFF14の旅をしていますが、アタッカーやヒーラーに切り替えてプレイすることもあり、違う角度でパーティ=チームを見ることもできます。これが意外と楽しく、実世界での参考にもなります。要は自由な時間に活動できる、副業を得たような感じです。
もちろん、FF14 の開発チームは、個人事業者的な「ゲームでまで人と関わりたくない」というニーズにも対応しており、ほぼ一人で進めることもできます。実社会でも、そういう仕事の人もいますよね。この辺も、良く出来てます。

「お勉強ゲーム」

FF14 の特長として、良く言う言葉に「お勉強ゲーム」というのがあります。広いワールドに沢山の場所と敵とNPCや、果ては鉱石/植物/魚まで、様々なアイテムが存在します。しかも、時刻や天気によってつれない魚とか、取れない鉱石/植物もあります。
これらをスムーズに進めるのに必要なのは、「お勉強」となります。攻略サイトをググって探し、先人にあれこれ教えてもらうのが基本となります。ゲーム内にほぼヒントが無かったりしますので、これらは「ズル」というより「必須の勉強」となってます。
アクション RPG なので、ある程度技量も必要ですが、それはやっていれば慣れますし、難易度も選べます。大事なのは「お勉強」が好きかどうか?の方ですね。下調べが嫌いな人には、ちょっと辛いゲームかも。

まとめ

FF14 のパッケージそのものは数千円ですが、夏休みや GW 前にセールがありますので、それで買うのが良いでしょう。トライアルを卒業すると、毎月の定額料金がいりますが、1,500円ぐらいです(私は「月謝」と呼んでいます)。習い事と考えれば、かなりお手頃ではないでしょうか。
まあ、まずはトライアルを始めてみるのが先ですね。そこそこの PC をお持ちの方なら、インストールするだけ。PS4,5 でもトライアルが可能なようです。もちろん、PC の場合ゲームが快適に出来る性能は必要で、ビデオカードと呼ばれる追加部品はいるかも知れませんが…
「大人の趣味」として、悪くないと思いますし、実際プレイヤーの年齢も割と高め。社会人プレーヤーのほうが多いのかも。30代が4.5割、40代が2割、20代が3割弱、男女比ほぼ半々という情報もあります。皆さん、初心者にはとても優しくしてくれますんで、ご安心を。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?