「多様性を尊重しましょう」の理不尽
「多様性を尊重しましょう」と言うのは、
「敵を愛せよ」と言うのと同じくらい理不尽。
しかし、現に多様性によって生まれる“豊かさ”がある。
画一的に整備し尽くされた現代都市と、
里山文化が残存している地域とを比較すれば自ずと分かることでもある。
多くの現代人は(私を含め)、里山文化が残存している地域で暮らし続けることが難しくなっている。
なぜか。
理由は簡単で、多様性によって生まれる“豊かさ”は険しい環境でもあるから。
「ラクをしながら“豊かな”幸せを享受することはできない」
それが、どういうわけか、この世界の自然な摂理なのだ。
多様性によって生まれる“豊かさ”が、
必ずしも、あなたや私の味方になってくれるとは限らない。
むしろ、あなたや私を排除するかのように立ちはだかる時も多い。
それでも、ただ自分自身だけが単独で世界から切り離されて命だけ続くことよりも、世界の美しい営みの一部として在ることに喜びを見出すからこそ、
多様性を畏怖し、重んじる。
多様性を尊重する、なんて、私には難し過ぎる。
それでも、多様性の一端を担う者で在りたいと思うからこそ、
今日も、多様性について感じ続けて学び、私は考え続ける。
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