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「自分って受け身だよな」って思った時のnote

「どうして私は受け身なんだろう?」って思うと、なんだかモヤモヤしてしまうよね。自分で動き出せなくて、損をしている気がしてつらいかもしれない。でも、脳科学の研究や心理学の視点から考えると、受け身の性格を持つことは決して“悪いこと”ばかりではないんだよ。実は、受け身という特性には、生まれつきの気質や育った環境など、いろいろな要素が組み合わさっているんだ。

ここでは、脳科学や研究の結果、そしていくつかの心理学的なテクニックを交えながら、どうしたら少しずつ自発的な行動を増やしていけるか、一緒に考えてみようね。子どもと一緒に話すみたいに、なるべく分かりやすい言葉を使って、でも深いところまでお話していくから、ぜひ気軽に読み進めてみてね。

まず最初に、「生まれつき受け身」という感覚についてお話しするね。人の性格や気質は、遺伝的な要素と環境的な要素が組み合わさってできあがると考えられているんだ。たとえば、双子を対象にした研究(双子研究)では、一卵性双生児はほぼ同じ遺伝子を持っているから、離れ離れに育ったとしても似たような性格の特徴を持つことがあるんだって。これは、性格の約4割から5割くらいは遺伝が関係しているとも言われる証拠のひとつだよ。つまり、生まれつき落ち着きのある性格や、慎重で人の意見をよく聞く性格をもって生まれてきた人は、それが「受け身」と感じられる部分につながることがあるんだ。

でも、その人が成長する過程で、家族や学校、友達との関わり方などの環境要因が加わることで、さらに性格が形成されていくんだよ。たとえば、小さい頃に「失敗してはいけない」と強く言われ続けたり、周りの大人が先回りして手を貸してくれたりすると、自分で挑戦するより「待っていたほうが安全で怒られない」と学習してしまうかもしれないよね。すると、自然と「こうしたい」と思っても、「失敗したら怖いな」という考えが強くなるから、受け身の姿勢が身につきやすくなるんだ。

次に、脳の仕組みについて少しお話しするね。脳の中には、「扁桃体(へんとうたい)」や「前頭前皮質(ぜんとうぜんひしつ)」といった、意思決定や感情、恐怖反応に関係する部分があるんだ。扁桃体は恐怖や不安などの強い感情を司る一方、前頭前皮質は思考や計画、衝動のコントロールを担っている。受け身の人は、もともと不安を感じやすかったり、リスクを避けようとする傾向が脳活動に表れやすいとする研究もあるんだ。そのため、危険や失敗を避ける方向へ自然と行動パターンが向かいやすいとも言われている。でも一方で、こうした傾向は「安全を保つ」「周囲と調和しやすい」という利点もあるから、一概にネガティブなわけでもないんだよ。

ただ、もし受け身であることが自分の望む生き方を邪魔していると感じたら、少しずつ変わるための工夫をしていけるよ。脳には「可塑性(かそせい)」という考え方があって、習慣や考え方を繰り返し続けると、脳の神経回路が変わっていくんだ。これは英語で「ニューロプラスティシティ」と呼ばれるけれど、新しいことを始めたり、意識的に行動パターンを変えたりすることで、脳のネットワーク自体も少しずつ組み替わっていくことがわかってきている。だから、「今まで受け身だったから、一生そうなんだ」とあきらめる必要は全然ないんだよ。

次は、研究や統計的な観点からみた「受け身を変えるヒント」をお話しするね。心理学の分野では、「行動療法」や「認知行動療法」などで多くの人を対象にした統計的なデータがたくさん報告されているんだ。これらの研究によると、「小さなステップで成功体験を積む」ことや、「ネガティブな考え方のクセを客観的に見直す」ことが、とても効果的に役立つ可能性があるとされている。たとえば、いきなり大きな目標を立てて自発的に挑戦しようとすると、失敗したときに落ち込みが大きくなっちゃうかもしれない。でも、「今日はこれだけをやってみよう」という、小さな一歩をクリアできたら、ちょっと自信がつくし、次にもう一歩踏み出すハードルも下がっていくよね。

それから、受け身でいる背景には「周りからどう思われるか怖い」「自分の意見を言って相手に嫌われるかもしれない」「失敗したときに恥ずかしい」といった不安や恐れがあることが多いんだ。これは人間関係の中で自然に生まれる気持ちだけれど、過剰に膨らむと自分らしく動けなくなってしまう。そこで役に立つのが「認知の歪み」を見つめ直す方法だよ。

認知の歪みっていうのは、「一度の失敗をすごく大きく考えすぎちゃう」とか、「ちょっと反対されたら全部ダメだと思い込んじゃう」とか、そういう思い込みだね。カウンセリングや本、アプリなどで紹介される「記録シート」などに自分の考えや気持ちを書いてみて、「これは本当だろうか?」と問いかけてみると、自分が実は「最悪のケース」を頭の中で広げすぎていたことに気づいたりするんだ。

さらに、受け身を乗り越える上で参考になるのが「セルフ・コンパッション」という考え方。これは「自分に優しく接する」っていうことなんだけど、「自分はなんでこんなに行動できないんだろう」「私はダメな人間だ」って強く責めるんじゃなくて、「いままで自分なりに一生懸命だったんだな、よく頑張ってきたよね」というふうに、自分の気持ちをいたわるんだ。

研究によれば、このセルフ・コンパッションを高めるとモチベーションがより良い方向に動きやすくなって、失敗しても自分を責めすぎずに次の挑戦をしやすくなるんだよ。子どもに「大丈夫だよ、またトライできるよ」って優しく声をかけるみたいに、自分自身にもそうやって声をかけてあげるのがポイントなんだ。

それから、社会的な視点や統計の話をもう少しすると、たとえば人間関係の中では「発言する人のほうが注目を浴びやすい」「リーダーシップをとる人が目立ちやすい」という事実があるよね。こういう傾向は学校や職場などでもよく見られるし、研究によるとリーダーシップを発揮した人のほうが良い評価を受けやすい傾向があるというデータもある。でも、だからといって受け身の人がすべて損をするわけではなく、受け身の人は「聞き上手」であったり、「周囲に配慮した判断ができる」っていう大きな強みを持っていることも多いんだ。受け身だからこそ人のサポートにまわりやすく、結果として信頼関係を築ける場合もあるんだよ。

それでも「もっと自分を変えたい」「積極的になりたい」と強く思うなら、脳科学に基づいた「習慣形成」の方法も試してみるといいかもしれないね。たとえば、毎日少しずつでいいから「今日はあえて自分の意見をひとつ言ってみる」「店員さんに自分から声をかけてみる」など、小さく行動目標を設定してみよう。成功したら、「やったね。ちょっと勇気を出せた」と自分をほめる。このプロセスを繰り返していくと、脳の中で「能動的に行動すると気持ちがいい」という回路が少しずつ強化されていくんだ。これこそが脳の可塑性による変化で、最初は緊張や不安があっても、繰り返すうちに「これが自分の当たり前だ」と感じられるようになるんだよ。

最後にもう一度まとめると、あなたが「受け身」である理由には、生まれつきの気質や幼少期の環境、脳の働きなど、たくさんの要因が関わっていると考えられる。でも、それは決して変わらない宿命でもなければ、悪いことでもないんだ。今まで「待ってしまう」ことで培われた観察力や周囲への配慮は、すごく大切な資質でもあるんだよ。そのうえで、もしもっと能動的になりたいと思うなら、脳科学の「可塑性」を活かして、新しい行動を少しずつ習慣にしていくことで、徐々に自分を変えていくことができる。最初は小さな一歩からで大丈夫。自分を責めずに優しく励ましながら、「今日はちょっとだけやってみよう」と続けていけば、きっと自分の新しい面を発見できるはずだよ。

ゆっくりでもいいから、一歩一歩踏み出してみようね。子どもに「大丈夫、やってみよう!」と声をかけるように、自分自身にも同じように言ってあげて。そんなふうに優しく自分を応援する姿勢こそが、受け身から一歩踏み出すきっかけになるんじゃないかな。明日からの毎日が、ちょっとだけでも明るい気持ちになるように、応援しているよ。

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