中秋の名月

いたい
痛々しいの
とあなたは両方の指で
視界を覆った
私は雨にしきりに打たれながら
前に前にただ歩みを進める
伸ばされた手から遠ざかろうとも
目の前に見える光りが眩し
わたしは生きる一瞬の時を
光りながらも誇り生きるために
わたしは雨に身を差し出し
打たれつづける
眩しいのだ
勇気や元気をもらえると
たくさんの何かを託されて
私の足はいつしか何倍にも重くなった
それでも今年の秋月は丸い
だから今年も生きている

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