今泉真子 mako imaizumi

出版社勤務ののちフリーランスの編集者、ライターに。🌿仕事、子育て、旅、暮らしを通して、日々の気づきをつぶやきます(鋭意更新中‼︎)⭐️放浪の旅の準備すべきアドバイスを書いています。

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マガジン

  • ふよふよと漂う、宇宙。

    ひびのつぶやきから、お気に入りをまとめました。

  • つぶつぶつぶやき

    ぶつぶつとつぶやいています。

  • 旅の準備体操

    これから放浪の旅に出たいな、という人へのアドバイスを深く突っ込んでつづっています。

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愛と刑務所

渡辺淳一センセイの「愛の流刑地」みたいな題だけど、こちとらエロスではなくマジっす。 たとえば自分の子どもが誰かに、意味もなく殴られてきたとする。しかも「のび太のくせに生意気だぞ」的な理不尽な理由で。「ドラえも〜ん」とは言わないが、泣きながら帰ってきたうちの子どもにどう対応するか。私ならこう。 「ひどいね。こりゃ痛かったね。でもどう? 自分がやられて嫌だったことは、人にやっちゃダメだと思うよね」と言う。そして子どもがその痛みにぐっと耐えて自分の尊厳を立て直すまで、一緒に寄り添

    • 脳内ジャングル

      この前YouTubeで、『懐かしアニメ、第1話特集』を観ていた旦那さん。そこを通りがかった私の耳に、ふとある音楽が飛び込んできた。 「!」 私はそれに激しく反応するとともに、洗濯物を放り出して声高らかに歌い出しているのである! (え、このアニメ。なんだっけ? なんでオープニングをこんなに歌えるの?) 画面を見ているうちと、幼稚園の時分に観ていたような記憶がうっすらと浮かんできた。園庭で、このアニメの「ごっこ遊び」をしていた自分も出てきた。 しかしそれよりも何よりも、前奏だけで

      • 親友ってなんだ?

        おかっぱ頭の小学生の頃、私の研究テーマの一つは、 「『親友』ってなんなんだ?」ということだった。 小学3年生の新学期、新しくクラスメートになった子の家に遊びに行ったことがある。 藪から棒に「私のこと、これからは『みるくちゃん』って呼んで」という無茶な要求をしてくる女の子だった。いえいえ、あなたはキヨミちゃん。 教室で「みるくちゃん」なんて発すると、声に出した私そのものが浮くってことを察してほしい。絶対に呼ばない……と心に思いながら、彼女の家についていく。 彼女の家は大きかっ

        • 子どもに苦労させる

          息子たちの定期テストの結果が届いた。 ……ははは。 と笑って窓の外を見る。梅雨空。ヤァ紫陽花がきれいだな。 ……。 そうなのだ。 子育ては「どれだけ若いうちに失敗させるか。悔しい思いをさせるか」に尽きると思っている。  ・可愛い子には旅させよ。  ・若いうちの苦労は買ってでもしろ。 これ、我が夫婦のモットー。 旦那さんがあるとき、子持ちばかりが集まった飲み会で「息子たちには、出来るだけ失敗させたい」と言ったら、「えっ」という反応とともに理解不能と軽く引いている人たちが何人

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          「大丈夫」ってフクザツ……

          つい先日のことだが、 <今晩、パスタなんだけれども。どう、食べられる?> と、旦那さんにLINEしたところ、<大丈夫!> と戻ってきた。 えーっと。この「大丈夫」は、「(今日は遅くなるので要りません)大丈夫です」という、"No,thank you." なのか、「(あ、食べられます)大丈夫」という "OK" なのか。 顔や声のニュアンスがわからないSNS上であるからして、こんなときは <食べるのね?>と、私から念を押さなくてはならない。 調べたところ、本来は "OK" という

          「大丈夫」ってフクザツ……

          愛とは。愛着とは。

          ういういしい、初産。 分娩室のライトに照らされ、今、取り上げられたばかりの我が子。「アヘ アヘ アヘ……」と寛平ちゃん寄せのうぶ声。そんな頼りない第一声を放った息子に対して、私の第一声はというと、 「すごい! 本当に(お腹の中に)ヒトが入ってた!」だった。 「ヒト」と言ってみたところ、実際は体重が少なかったせいもあるのだが、目ばかりがキョトキョトして「エイリアンみたいだ」とも思った。何もかもがミニチュアすぎて、びっくりした。 うーん。この子を産んだのか……と、信じられない気持

          愛とは。愛着とは。

          クセが強い!

          声変わり中(現在進行形)の長男なのだが、「あれ。なんだかそのかすれ声、誰かに似ているよ……」と、家族みんなで検証したところ、それは千鳥のノブと判明。 息子の声質は刻々と変わっていくので、このかすれたノブ状態がいつまでもキープされるとは思えない。だからこそ家族は、今が貴重なこのノブに、モノマネをせっせと求めるのである。 反抗期を疑うほどのノリで、息子はその期待に応える。 「この味噌汁はしょっぱいんじゃあ……」などという、語尾「じゃあ……」パターン。 激しくツッコむときの「クセ

          「要領がいい」ってどういうこと?

          「もっと◯◯ちゃんみたいに要領よくいきなさいよ」と、母は幼い私に度々声をかけていた。しかしそう言う母もなかなかに要領の悪い人なので、口では偉そうに言うものの、実際はうまく娘にレクチャーできない。だから2人揃って、常にモタモタしていた。 そもそも私も母も「要領がいい」ってどういうことなのか、それすらわからない。ピシーッと何事も素早くやり遂げる人、というぼんやりとしたイメージでしかない。 その「要領」の仕組みが皆目見当もつかないから、モタモタと生きているのである。 そこで、すで

          「要領がいい」ってどういうこと?

          絵が上手い人。

          今でこそ、このようなテキトーでヘタくそなイラストを描いている私だが、実は本気で描くと絵はまぁまぁ上手いほうだ。 学生時代、美術の点数は高かったし、表彰状の類をもらうこともしばしば。そこにアートがあったかはさておき、デッサン力という「技術」はあったと自負する。井の中の蛙、大海を知らず。先生に勧められて美大に行くことを考えていた時期もある。たいして取り柄はなかったが「自分は人より絵が上手い」ということを、わずかな誇りとして自分を支えていた小中学校時代だったと思う。 すみません…

          火打石

          友人から伊勢土産に「火打石」をいただいた。 古来より、厄除けや縁起担ぎに使われていたらしいが、お土産としてはなかなか楽しいチョイスです。ありがとう。 そうなの。火打石って、石と石を叩き合わせているのかと思ったら、石と鋼(火打鎌)を叩き合わせて、鋼を削っているのだね。そういえば子どものとき、金属バットや大きなシャベルをコンクリートでこすって、微かに発する火花で遊んだことがあったような。 石も特殊なものかと思ったら、ローズクォーツだとか、アメジストだとか、水晶だとか、エメラルド

          砂漠の国からみた、日本

          10代の頃、この日本がとてもイヤだった時期がある。    すぐ群れる。     出る杭を打つ。    空気を読んで自分を殺す。    横並び。    でも縦社会。  ああ、本当に嫌だ。 今でもこれらは私の座右の銘には生涯入らないであろうフレーズ群だ。だが当時の私は思いっきり若かったのだろう。日本はどうもこういう特徴が色濃いらしいと知ると、今なんかとは比べものにならないほど辟易したものだった。嫌いだ日本。 もっと外国を知りたいなと思っていたのも、そこが根底にあったように思う。

          砂漠の国からみた、日本

          お金を喜んで手放す……はずが。

          「そんな今、他人に寄付なんかしている場合?」と、昔、家族に言われたことがある。 確かに当時はド貧乏で、毎日必死にやりくりしていた時代。自分たちのことで精一杯だった。でも、そのとき強く思ったのだ。 何を言うか。生きるのに必死だからこそ、この自分の手元にあるお金にしがみついてはいけないのではないか。この少ないお金でも生きていることに感謝して、ほんの少しでも天下に回さなけばバチが当たる。寄付するのに手元にあるお金が多い少ないは、関係ないのだ。あるうちのいくらかは手放して、気持ちを軽

          お金を喜んで手放す……はずが。

          現代の巫女、我が家に現れり

          現在展覧会をやっているル・コルビジェだが。彼が語った 「家は宝箱でなくてはならない」 という言葉にインスパイアされた私たち夫婦は、この連休を使って家の大改造を行った。 匠(旦那さん)は初日からノコギリをふるって、庭やら椅子やら玄関の下駄箱やらをスクラップ&ビルド。大々的にリフォームしている。 特に玄関の下駄箱を派手に作り変えてくれたのは、本当に助かった。この家、大して家事を手伝わない、気の利かない「男」が設計したよな〜と、呆れる箇所が所々にある。特に玄関の靴箱(ロングブーツや

          現代の巫女、我が家に現れり

          「野球が楽しかったのはプロ3年目まで」と、イチローは言った。

          (前回の内容に引っ張られ、今さらですが、イチローの引退会見の続き) 「野球が楽しかったのはプロ3年目まで」と、イチローは言った。 やっぱりそうか。 というのが、私の心の第一声だ。 子どものサッカークラブのコーチだった、元日本代表だった人も「楽しかったのはプロになってほんの数年間まで。きっと自分が成長しているときだったんだと思う」と言っていた。「残りはもう、ひたすらどう自分とうまく向き合っていくかしかなかった……」と。 そうかもしれない。 そりゃ誰だって伸びているとき、進

          「野球が楽しかったのはプロ3年目まで」と、イチローは言った。

          イチローとルーティンと、私の達成感

          イチローのドキュメントを、引退直後にNHK特集で観た。彼の最後の選手生活を密着取材したものだった。 私の場合、何より心打たれたのは愛犬、一弓(いっきゅう)。もう歩くのもやっとな感じだ。あんなにやんちゃに走り回っていた彼も、もう人生……もとい、犬生が残り少なくなっているのを感じる。 もしかするとイチローは、彼の野球人生があまり長くはないという実感を、一弓のそれと重ねたのではあるまいか……と、思わずにはいられないほど、イチローがその老犬を見つめる目は、憂いと優しさと寂しさに満ちて

          イチローとルーティンと、私の達成感

          反抗期、反抗期、更年期

          「なんだかイライラする」が口癖の子どもたち。 年子最大の失策でありまして、アイヤー、息子たちが揃いも揃って反抗期。 ここにそろそろ私の更年期が重なりでもしたら、恐怖のホルモン三つ巴となり、引くに引けない混戦状態になること間違いなし。 いや、もうすでに。この前の私は生理中でして。正直言ってホルモンバランスが相当に乱れていたのだ。だから、次男のイライラを受け止める余裕がなかった。 つい口達者な私は、「親に向かってなんとういう口の聞き方!」を皮切りに、倍返しで言い返してしまい、そ

          反抗期、反抗期、更年期