海外在住者が日本の不動産を購入する場合
遅くなりましたが、2025年もどうぞ宜しくお願い致します。
オハイオは本格的な冬が始まりました。楽しい年末年始イベントも終わってしまい、バレンタインまではイベントもなく気持ち的にも厳しい期間ですが、日本らしい温かい飲み物や食べ物を食べて、乗り越えたいところです。
私はアメリカオハイオ州での不動産仲介士のため、本来ならばこちらの不動産購入をお薦めする立場にあります。
ですが人それぞれ取り巻く状況が異なりますので、アメリカにいながら日本の不動産に興味を持っている方も少なからずいらっしゃると思います。実際将来来るかもしれない日本の不動産購入時のヒントになればと自分の経験から日本の不動産についても記事を上げてきました。
実際に私の知り合いの方で、定年退職直前までアメリカに居住されていて、定年退職後は日本定住となるため、アメリカから私のように日本の不動産を購入された方もいます。こちらのご夫婦は、ご主人はその当時アメリカで勤務されていたので身動きがとりやすい奥様だけ帰国し住民票を入れ、奥様
100%名義で不動産を購入されました。本帰国後、ご主人に半分の名義をと思ったそうですが、名義変更となると夫婦間でも生前贈与税が発生するのではないかと思いますので、名義は変更せずにいた方が良いと私は思いました。
この場合、本帰国前にアメリカから不動産を購入すると、海外からの引越しは1度で済みます。リフォームが必要な物件ですと、帰国前半年から計画的に動いた方が良いですね。
本帰国してからご夫婦揃って住民票を入れ、ゆっくり家探しをする方法もありますが、一度借家などに入らなければならないため引越しは2回となります。
パートナーが外国人の場合は
①日本での外国人パートナーの在留証明書取得、二人の住民票登録後に購入
②日本人側が住民票を入れ100%名義
③両者とも住民票なし海外からの購入の場合、外国人側は宣誓証明書などの取得が必要、日本人側は在留証明書&拇印証明、納税管理人の選出など必要
どれにしても、手間がかかりますが、自分の不動産を持つ目的と喜びを考えると、頑張れます!
私が頻繁に視聴している、海外ノマドのダイスケさんの海外在住者情報場のYou Tubeチャンネルの中でも、
海外在住者が避けられない悩みのトピックが色々上がっていて、他人事では無いと度々思います。
🟠現在アメリカ永住者だけれども、市民権は取らないのか?
🟠アメリカ人との結婚後、永住者となったがアメリカ人配偶者が亡くなった/
離婚したので日本へ本帰国したい
🟠しばらくアメリカに永住者としていたが、ただただ日本に本帰国したい
🟠アメリカ永住者だけれども、終の住処はどこにするべきか?
などなど。。。そこで話が上がっていたのが
定年退職後日本に本帰国を決めたが、賃貸してくれる物件がない。アメリカでの年金があると言っても、海外帰りの高齢者には家を貸してくれない。日本の不動産会社は、「購入したらいかがでしょう?」と薦めてくる。結局は現金で不動産購入をしたと言う話です。但し、田舎の方では問題なく賃貸物件を借りれたと言う人もいましたが。
この話を聞いた時、日本では高齢者には少し住みづらい場所かもしれないな。。。と感じました。
日本の不動産はアメリカと比べると、月日が経つにつれ不動産価値が下がる一方、、と言うイメージがありますので、投資物件ならアメリカの不動産の方が断然印象が良いですね。しかしアメリカは、現在不動産価値の上昇は止まらず、金利も高くなかなか手が出ません(これからに期待しますが)。
もちろんアメリカに永住するのなら、家賃を払っての長期間賃貸住みよりは、頭金を貯め、アメリカで不動産を購入した方が良いのは一目瞭然。頭金を十分準備し、クレジットヒストリーが良ければ、賃貸価格プラスαの予算で、ローンを組める場合が多いです。自分の資産が時と共に貯まっていきます(頭金が少なくともFHAなどから住宅ローン借入できる場合もありますが、PMI(Premium Mortgage Insurance)の支払いを月々必須とされますので、さらに月々の返済額が上がります。
将来、日本に本帰国する場合は、賃貸にすればいい。信用できる不動産管理会社を見つけ自分の不動産を管理してもらえば良いのです。
実際、私たちは日本駐在中に我が家を管理会社にお願いして、家賃収入を得ていましたので貯金が貯まりました。難しいことではありません。
他国にいても、不動産管理会社とのやりとりはメールでもできますので問題なし。
もし、日本での不動産購入資金が必要になった場合は、アメリカでの不動産投資を終了し、売りにかければ良い。ただし、日本に既に居住されている場合は、何度もアメリカには来れませんので、信頼できる不動産仲介士がいるかどうかでも状況は変わってきます。
不動産仲介料、クロージングコストなども必要となりますし、為替相場の動きもありタイミングが重要となります(現在はドル高なので、アメリカの不動産を売って日本円にするとかなりのお得感がありますが、為替差損益により税金額も変わってきますのでそこは要注意、日本に居住されている場合は、利益に日本側から税金もかかってくると思いますので、税理士にご相談ください。
日本で不動産を購入するには、将来的に売るつもりもなく自分が長期住みを決意したドリームハウスは新築は良いと思いますが、
投資目的でもあり、海外永住者帰国後のとりあえずの居住用、里帰り用、賃貸用なら私は中古が良いと思います。
実に賃貸物件投資は中古の方が利回率が高くなります。
東京の一等地、駅近の物件、土地の価格が上昇しない限り、日本の不動産は築年数が経過するれば不動産価値が下降します。
そのためある程度価値が既に下がっている良質物件がお薦めです。
日本もアメリカも不動産投資で重要な事は共通していて
ロケーション・ロケーション・ロケーション!!!
利便性はどうか?
交通状況はどうか?
学校はどうか?
都市計画はどうなってるか?
買い物は便利か?
治安はどうか?
ハザードマップ上はどうなっているか?
将来的に売りやすい物件なのか?
不動産を購入するに当たり、その土地、その場所、その都市を知る事。
新天地で、自分が知ることが少なければ不動産を仲介してくれる人や周りに色々と質問してください。
私たちも日本の新築マンションに憧れましたが、現実を考えると新築マンションは年々ある程度まで少しづつ価値が下がるものが多いく、都市開発などで土地の価値が上昇する場所があれば良いけれど、そこは新築購入時も価格設定が高買ったり。
日本で中古マンションなら、ある程度価値が下がった築年数の10年〜20年のものが良いと私は考えます。築30年はマンション価格も段と下がりますが、立地条件が良ければリフォームをし、ある程度価格回復で売れる可能性があります。築40年を越したものは再度売り出した場合、次の購入者が長期住宅ローンを組むことが難しいかもしれませんので将来的に買主が限られてしまうかもしれません。築40年近くてもしっかりしている建物もありますが、やはり配管などの劣化問題が生じてきます。そのリスクを理解した上で購入した方が良いですね。
そして大切な事ですが、なるべく50m2以上の物件にする事。
現在、住宅ローン控除などは50m2以上の物件対象のようです。不動産取得税控除も50m2以上の物件対象かと思います(ただし、海外住みで住民票が入っていない場合の控除は残念ないようです)。
私が初めて購入したマンション一室はギリギリ50m2以下でした。その当時は住民票も入っていたにも関わらず、不動産取得税の減税制度は利用できずで悲しかったのを覚えています。そして、ローンを組んだわけではないので住宅ローン控除は関係がありませんでしたが、実際にこの一室を売り出した時「こちらは住宅ローン控除は対象外物件です」と不動産の方が物件に興味がある方に話すと残念がって遠のくバイヤーさんもいらっしゃったとか。
この情報は初マンションを購入した時、私は知らなかったため、かなりショックでした。
結果を言えば、この物件は立地条件もよく、ご近所さんもよく管理状態もしっかりしていたので、自身気に入って所有していたので良かった事にしています。ですが、50m2規定を知っているのと知らないのでは、自分も気持ち的に違ったかと思います。
結局は、初マンションはロケーションと売り出すタイミングがよく、2ヶ月ほどで買主が現れ直ぐに売れました。ここでもC会社におせわになりました。運も良かったと思いますが、年期の入ったマンションでしたがやはりロケーションが鍵でした。
築年数が古かったので、入居前にキッチンとトイレのリフォームをかけたのも良かったのだと思います。やはり日常使用するところで、なかなか居住中にリフォームがかけにくいキッチンのリフォームはお薦めです。
狭い部屋だったので、引き出し式のキッチン台は重宝しました。観音開きは使用しづらいですね。
そしてマンションを購入するのなら、管理費と修繕積立を見極める。同じようなマンションのこちらの費用を見比べる。修繕積立金は年々少しづつ上昇するため購入時はなるべく低い方が好ましく、管理費は修繕積立金よりも低い方が望ましいと私は思います。管理費が高くならないように、戸数が多めのマンションを選ぶ。
日本の不動産会社の方曰く、管理費は管理会社によってかなり金額も変わってくるそう。なかなか売れない中古マンションは、管理費と修繕積立がかなり高額になっています。
色々と話しましたが、日本での不動産購入のヒントとなりますように。