地域の教育課題をふるさと納税から調べてみる
最近、地域の教育課題を調べる時、ふるさと納税のページを見に行っています。
今回、ふるさと納税の中でも、公立の教育の支援に関して行われているガバメントクラウドファンディングと、ふるさと納税のページへの使途の記載についていくつかピックアップしまとめました。
この自治体はこんな困りごとがあるのか、こんなことを強化しているのか、などという発見があります。
(以下、順不同)
◆ガバメントクラウドファンディング
神奈川県 鎌倉市
■募集期間:2020年12月18日~2021年3月17日(90日間)
■目標金額:7,500,000円
■内容:
鎌倉は人材が豊かで、様々なNPO、ベンチャー企業、高等教育機関等にも恵まれています。御寄付頂いた資金は「鎌倉スクールコラボファンド」としてこれらの素敵な組織・人と学校がコラボレーションしながらSociety5.0時代を生き抜く力を育てる教育活動を実現していくことに活用します。
日本財団の「18歳意識調査」では、日本の若者が「自分で国や社会を変えられると思う」と答えた割合は18.3%で、調査対象9か国の中で最下位。
コラボレーションによる「社会に開かれた教育課程」を通じて、子どもたちが社会の変化を肯定的に捉え、自分も社会に良い影響を与えられることにワクワクする、そんな教育を実現したいと考えています。
寄付金の使い道
鎌倉市立の小中学校において、リアルな社会課題に基づくプロジェクト型学習や、実際にコンテンツを作ってみるプログラミング学習、多様な特性を持つ子どもへの個に応じた支援・指導など、学校現場が主体となり、大学や教育ベンチャー等の外部機関とコラボレーションしながら更に魅力的な教育を実現するための経費として活用させていただきます。
熊本県益城町
■募集期間:2020年10月12日~2021年1月9日(90日間)
■目標金額:5,000,000円
■内容:
益城町は熊本地震の際に震度7を2回経験し、4年が経過する現在でも災害復旧工事が継続し、仮設プレハブ校舎で授業を余儀なくされている中学校もあります。
また新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、一時的に学校で学習ができない子どもたちもいました。
本プロジェクトでは、災害や新型コロナ等により『子ども達の学びを止めない』ため、タブレットの購入や遠隔授業等、教育ICT事業を実施してまいります。
・益城町内の各学校へのタブレットおよび教育ICTに必要なシステムの導入のために使用いたします。
・ICTに必要な通信網の整備および通信費。
・教育ICT、タブレットの導入にあたっては、公募型プロポーザル方式を予定しており、より安価で効果的な導入を予定しています。
鹿児島県徳之島町
■期間:2020年11月16日~2021年2月13日
■金額:1,000,000円
■内容:
離島ハンデを克服するために
【徳之島高校の取り組み】
★1年生★
・SDGsについての理解。
・地域の魅力発見・課題設定。
★2年生★
・地域課題の解決策提案をするためのラボ(徳高ラボ)を結成。
・地域有識者とのソクラテスミーティング。
★3年生★
・2年次の提案を基にした地域開発や起業実践などを個人で探究。
・進路についての探究。
【寄附金の使い道(令和3年度実施予定)】
①徳之島高校と地域を結ぶコーディネーター報償費。
②地域課題の解決策発表会の優秀ラボへの島外派遣費用。
③島内外の有識者による講演会費。
④各種受験の旅費助成。
埼玉県戸田市
■募集期間:2020年12月9日~2021年3月8日(90日間)
■目標金額:5,000,000円
■内容:
【教室を科学する】
教育に数値的なデータはなじまない。これまでよく言われてきたことではないでしょうか。
しかし、客観的なデータだからこそ得られるものも多くあるのではないか。
戸田市では、そんな信念をもとに、教育の現場に積極的にデータを取り入れ、子供たちのよりよい学びにつなげられるよう、様々なチャレンジを行っています。
例えば、教師の指導方法や子供たちの学びとの関係を、テクノロジーを活用して可視化できれば、そこから得られたデータにより、子供たちの学びをよりよいものにする教師の優れた行動を明らかにできるのではないか。
さらに、その結果を共有することで、全体としての教師の授業力向上を実現できるのではないか。
このプロジェクトは、そのために必要なデータ収集等にかかる機材調達費、データ分析にかかる経費等をまかなうことを目的として実施します。
具体的には、以下のような取組等により、ICT環境の整備及びデータ活用を推進し、エビデンスに基づく授業改善サイクルの確立を目指します。
例1 指導方法分析ツールの導入
・子供たちのグループ活動時の発言内容や教師の声掛け等をデータ化し、その議論の
活性化や深化を促す有効な教師の指導方法を分析するツールの導入例2 スタディ・ログの収集や蓄積にかかる環境整備
・授業中の記録や家庭学習の記録等のスタディ・ログを取得・蓄積するための
学習支援ツールやネットワーク環境の整備等のための費用
・教師の指導との関係の分析に必要なツールの導入
兵庫県 豊岡市
■募集期間:2020年10月1日~2020年12月31日
■目標金額:1,000,000円
■内容:
【非認知能力の重要性】
これまで学校教育では、テストの点など数値に表せる認知能力に重点を置いてきました。しかし、OECD(経済協力開発機構)等の調査結果から、子どもの生きる力を育むためには、「自制心、やり抜く力、他者と協働する力」などの数値に表しにくい非認知能力の向上が重要であることが分かってきました。
【非認知能力向上のプログラム開発】
非認知能力の向上には、演劇やダンス等の表現を大切にした学習が有効とされています。豊岡市では、既に小学校6年生と中学校1年生で演劇的手法を取り入れた授業(コミュニケーション授業)を導入しており、この取組を基に、小学校低学年での演劇ワークショップのプログラムを開発します。
【この取組の効果】
青山学院大学と提携し、プログラムの効果について研究していきます。プログラム開発とその評価を連動させた研究は、日本でも先進的な取組です。
【豊岡から全国へ発信】
豊岡市独自プログラムは多くの方々が活用できるよう全国へ発信していきます。
茨城県 筑西市
■募集期間:2020年12月1日~2021年1月29日
■目標金額:2,000,000円
■内容:
入学祝品を「プレゼント」します
〇新小学1年生(749名)へ
1.ランドセル 2.こくごノート 3.さんすうノート
4.じゆうちょう 5.れんらくちょう 6.フェルトペン(中字)
7.フェルトペン(太字) 8.もちかたえんぴつ 9.ネームペン
10.のり 11.赤青えんぴつ 12.消しゴム
13.クレヨン 14.クーピー 15.定規
16.はさみ 17.下敷き 18.油ねんど
19.工作マット 20.ねんどケース 21.ねんどベラ
22.たんけんバック 23.かさ(黄色2本) 24.水筒(0.5ℓ)
25.連絡袋 26.お箸セット 27.防災ずきん
28.防災ずきんカバー 29.お道具袋 30.クールタオル
【スケジュール】
・令和3年1月下旬~2月中旬 各小学校の入学説明会で保護者にお渡しします。
〇新中学1年生(853名)へ
1.アルトリコーダー 2.ポスターカラープライムセット 3.英語ノート
4.大学ノート 5.英和辞典 6.水筒(0.5ℓ) 7.防犯ブザー
8.ヘルメット 9.クールタオル
【スケジュール】
・令和3年4月上旬 各中学校の入学式で生徒にお渡しします。
香川県高松市
■募集期間:終了
■目標金額:10,000,000円
■内容:
これから到来するSociety5.0(超スマート社会)時代を見据え、AIやビッグデータの活用などが求められており、実社会ではほとんどの人がスマートフォンを所有し、仕事では、コンピュータで文章やグラフを作ったり、インターネットを使って調べたり情報を交換したりすることが当然のこととして行われています。
そのような社会に出ていく子どもたちを育てる学校には、十分なICT環境の整備が必要です。
高松市では、平成30年7月に「高松市ICT教育推進計画」を策定し、香川大学創造工学部や教育学部の先生方に助言をいただきながら、電子黒板の設置を最優先事項として学校におけるICT環境整備を進めています。
これまでに小学5年生から中学3年生までの教室に設置することができましたが、残りの学年にも早急に設置し、学校のICT環境を前進・充実させ、高松市立学校で学ぶすべての子どもたちに新時代の学びの場を整備したいと考えています。
◆ふるさと納税の使途の記載内容
北海道立学校
北海道立学校ふるさと応援事業【返礼品なし】
北海道の次代を担う子どもたちが、ふるさとへの誇りと愛着を持ち、ふるさと北海道を支えるたくましい人材へと成長できるよう、寄附額の1/2を寄附者が指定された北海道立学校の教育活動や教育環境等の充実に活用し、残りの1/2を留学機会の拡大等の道立学校全体を対象とした教育活動を充実する事業に活用させていただきます。
★ 道立学校の事業計画については、北海道教育委員会HPをご覧ください。 ⇒ http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/ksk/furusato/ouen.htm
★ 指定される先の学校名については、寄附フォーム内のオプション内、応援メッセージ欄にご記入をお願いします。(学校の指定がなかった場合、寄附金額の全額を全道立学校を対象とする国際交流の充実等の事業に活用させて頂きます。)
★ 本事業はいわゆる返礼品を準備しておりません。事業終了後に指定の学校からお礼状や実施報告を送らせていただきます。
※ 指定の学校へ個人情報の提供を希望しない場合は、応援メッセージ欄にその旨ご記入ください。
https://www.furusato-tax.jp/city/usage/01000
青森県 三戸町
小中一貫教育の環境整備コース
三戸町では、小中一貫教育を実施しております。ハード面は整いましたので、今後はふるさとを愛する心を育てる独自教科「立志科」の教科書作成などのソフト面に力を入れて行きます。次代のさんのへを担う子どもたちの教育のため、皆さんの応援をよろしくお願いします。
福島県 川俣町
小・中学校の基礎学力向上の推進支援に関する事業
確かな学力と豊かな心をもつたくましい子どもを育てるために平成17年度より「かわまた教育推進プラン・3つの学習プラン」を策定し、川俣町教育行政の基本方針の具現化を図っております。
プラン1 読み聞かせ・読書学習プラン
プラン2 土曜・長期休業学習プラン
プラン3 集団体験学習プラン
東京都 昭島市
高等学校等の生徒への奨学金
高等学校等に進学するにあたり、経済的に修学が困難な生徒に給付型奨学金等を支給するため、「田中孝奨学基金」があります。今後も支援を続けていくため、基金の趣旨に賛同する方からの寄附金を基金に積み立てます。
【事業例】
・高等学校等の入学準備金
・高等学校等の生徒への奨学金
神奈川県 秦野市
教育の充実に関する事業
【中学校ICT環境整備事業】
学力向上のため、タブレット端末を全ての中学校に配置。大型テレビモニターを普通教室に設置し、ICT環境整備を推進。
【いじめ・不登校対策事業】
学校や家庭を含めた地域への啓発運動を実施。
【「マチアルキ」アプリの活用】
文化財、自然等の情報をアプリに登録し、タブレット端末とAR機能を用いた地域探索が可能となるよう整備しました。
岐阜県 大野町
健やかな心と個性を育む教育
小中学校のトイレ改修、エアコンの設置、学校図書、学校給食の充実に加え、高校生の通学定期券助成など子供たちの豊かな心と確かな学力を育む教育に活用します。また、町内に多数ある文化財を後生に継承するためにも保全と活用に取り組みます。
(具体例)
・小中学校トイレ改修
・小中学校エアコン設置
・北岡田家住宅整備活用事業
京都府 京田辺市
普賢寺小学校活性化事業~ふげんじっ子 地域いきいきプロジェクト~
普賢寺小学校では、市内唯一の小規模特認校制度を実施して、市内全域からの児童の入学を認めています。
豊かな自然の中での体験学習、地元大学や地域住民との連携により魅力ある教育を進めています。
また、隣接する普賢寺幼稚園に小学校の行事にも参加してもらうことで幼小連携を図るなど、地元普賢寺地域に開かれた学校、地域とともにある学校づくりを行っています。
福岡県 田川市
新中学校の建設に関すること
本市では、子どもたちに必要な資質や学力を身に付けさせる適正な集団規模を確保するため、小中一貫校である猪位金学園を除く7中学校を2中学校に再編します。それに伴い、東地区及び西地区それぞれに新中学校を建設します。現在、令和5年4月の開校に向けて準備を進めています。
熊本県 水俣市
教育環境の整備に関する事業
児童生徒の情報活用能力の育成や、「主体的・対話的で深い学び」の視点に立った授業改善を行うためのICT活用の促進に取り組みます。また、校務のICT化による教職員の負担軽減や、教育の質の向上を実現するための基盤となる、学校のICT環境の整備促進に取り組みます。
以上、アーカイブ的にいくつか掲載しましたが、これ以外にももちろん色々と掲載されているので、ぜひご自身の地元などのぞいてみてください。
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