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天皇誕生日とは?歴史・由来・行事・一般参賀まで徹底解説【2025年最新版】


天皇誕生日は、日本の国民の祝日の一つであり、現在の天皇陛下(徳仁天皇)の誕生日である2月23日に制定されています。
この日は、国民が天皇陛下のご生誕を祝い、長寿と国の平和を祈る日として位置付けられています。
2025年は2月23日が日曜日のため、翌日の2月24日(月)が振替休日となります。

本記事では、天皇誕生日の歴史、由来、行事、そして現代的な意義について詳しく解説します。


天皇誕生日の歴史と由来

天皇誕生日の歴史は、奈良時代にまでさかのぼります。
日本独自の祝日と思われがちですが、実は中国の影響も受けています。

「天長節」に由来する天皇誕生日

天皇誕生日の起源は、中国の唐代に見られる「天長節」に由来しています。「天長地久(天は長く地は久し)」という考えのもと、皇帝の誕生日を祝う行事として始まりました。

中国では、皇帝の誕生日を祝うことは単なる個人の祝いではなく、国全体の繁栄を願う重要な国家儀式でした。
日本では奈良時代、光仁天皇が自身の誕生日を「天長節」として祝ったことが最初とされています。
その後、平安時代や鎌倉時代にも一部の天皇が誕生日を祝う行事を行っていた記録があります。
明治時代に入ると、「天長節」が公式な祝日となり、明治天皇の誕生日(11月3日)が祝日となりました。

「天長節」という言葉を初めて知ったとき、日本と中国の歴史的なつながりの深さを改めて感じました。
日本の伝統行事が、海外の文化と影響し合いながら、発展してきたことを考えると、とても興味深いですね。

戦後、「天皇誕生日」として改称

戦後の1948年、「国民の祝日に関する法律」が制定され、「天長節」は「天皇誕生日」に改称されました。
この変更は、戦前の「天皇の神格化」という考えから脱却し、国民により親しまれる存在としての天皇を、強調するためのものでした。
また、戦後の民主化の流れの中で、天皇制を「象徴天皇制」として再定義する動きもありました。
これにより、天皇誕生日は「国民と天皇の関係を象徴する日」としての意義を持つようになりました。

歴代の天皇誕生日一覧

天皇誕生日は、歴代天皇ごとに異なる日が祝日として設定されてきました。

  • 明治時代 明治天皇 11月3日

  • 大正時代 大正天皇 8月31日

  • 昭和時代 昭和天皇 4月29日

  • 平成時代 明仁上皇 12月23日

  • 令和時代 徳仁天皇 2月23日

このように、天皇誕生日は天皇が変わるたびに日付が変わります。
なお、昭和天皇の誕生日(4月29日)は、現在「昭和の日」として残されています

天皇誕生日に行われる主な行事

天皇誕生日には、宮中での祝賀行事をはじめ、全国各地でさまざまな行事が行われます。

宮中行事

天皇誕生日には、宮中において以下の儀式が執り行われます。

  1. 祝賀の儀

    • 内閣総理大臣や各界の代表者、外国の外交使節団が皇居を訪れ、天皇陛下に祝辞を述べます。

  2. 宴会の儀

    • 皇族や政府関係者が参加する祝宴が開かれます。

  3. 茶会の儀

    • 宮殿内で、外国の外交官らを招いた茶会が催されます。

一般参賀

天皇陛下が国民の前にお出ましになる「一般参賀」は、多くの人々が訪れる伝統的なイベントです。
皇居の東庭で、天皇陛下が国民に向けてお言葉を述べられます。
一般参賀は午前中に3回行われることが一般的で、午後には参賀者の記帳が行われます。

私も一度、一般参賀に行ったことがありますが、朝早くから多くの人が集まっていて驚きました。
天皇陛下が手を振られるたびに、周囲から歓声が上がり、国民が心からお祝いしているのを実感しました。
普段はなかなか訪れない皇居ですが、この日だけは特別な場所になるような気がします。

全国の神社で行われる「天長祭」

伊勢神宮をはじめとする全国の神社では、「天長祭」が行われます。
これは、天皇陛下の長寿と国家の安泰を祈る神事で、古くから続く伝統的な行事です。

天皇誕生日の現代的な意義

天皇誕生日は単なる祝日ではなく、日本の文化や天皇制の意義を再確認する機会でもあります。

国民と天皇陛下の距離を縮める日

かつての天皇制は、国民から遠い存在とされていましたが、戦後は「象徴天皇制」として、国民に寄り添うスタイルに変わりました。
一般参賀がその象徴的な例であり、直接天皇陛下のお姿を拝見できる、貴重な日となっています。

日本文化を再認識する日

天皇誕生日は、日本の歴史や伝統を再確認する絶好の機会です。
一般の人々が、祝日を通じて天皇という存在を意識し、日本の文化を学ぶ機会にもなっています。

国民の祝日の意義

天皇誕生日は、日本の「国家の日」としての側面も持っています。
日本には「建国記念の日(2月11日)」がありますが、それとは異なり、現代の天皇を通じて、国の統一や文化の継承を祝う日となっています。

まとめ

天皇誕生日は、日本の歴史や伝統を再認識する大切な日だと感じました。
特に、象徴天皇として国民とともに歩む姿勢が、多くの人々に親しまれているのではないでしょうか。
これからも、この日が日本の文化を見直す機会になれば素敵ですね。


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