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冬のはじまりを感じる季節『小雪』とは?〜自然の移ろいと旬の楽しみ方〜

小雪(しょうせつ)とは?

小雪」は、二十四節気(一年を24の季節に分けた暦)の一つで、毎年11月22日頃から12月6日頃にあたります。
2024年は、11月22日から始まりますね^^

小雪は「少しの雪が降る頃」という意味で、まだ本格的な冬の到来ではなく、わずかな雪が降り始める時期を指します。
この時期は、北国では雪の便りが届くこともありますが、積もるほどではなく、日中は比較的暖かい日も多いです。

小雪の気候と特徴

  • 小雪という名前の由来は、まだ本格的な雪ではなく、少しの雪が降ることからきています。寒さが増してきますが、まだ厳しい冬には至らない時期です。

  • 日中は穏やかで暖かい日もあるため、「小春日和」と呼ばれることもあります。これは、旧暦の10月(現在の11月頃)にあたる時期で、春のような暖かさを感じる日があることから名付けられました。

  • 紅葉が終わり、木々の葉が落ち始める時期でもあり、風景が冬に向けて移り変わっていく様子が見られます。この頃、動物たちも冬支度を始めます。リスやネズミが食料を蓄えたり、クマが冬眠の準備を進めたりする姿が見られ、自然界全体が次の季節に備えているのを感じることができます。

小雪に含まれる七十二侯

二十四節気はさらに3つに分けられ、それぞれを「侯(こう)」と呼びます。小雪には以下の3つの侯があります。

  1. 初侯:虹蔵不見(にじかくれてみえず)
    11月22日頃~11月26日頃。虹が見えなくなる時期を意味します。冬の日差しが弱まり、空気が乾燥して虹が出にくくなります。

  2. 次侯:朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)
    11月27日頃~12月1日頃。北風(朔風)が吹き、木々の葉を吹き払う時期です。木枯らしによって木々の葉が散り落ちます。

  3. 末侯:橘始黄(たちばなはじめてきばむ)
    12月2日頃~12月6日頃。橘(たちばな)の実が黄色く色づき始める時期です。橘は日本固有の柑橘類で、不老不死や永遠の象徴とされています。

小雪に旬を迎える食べ物

  • ミカン: 小雪の時期はミカンがおいしくなる季節です。ビタミンCが豊富で、風邪予防や肌荒れ防止にも効果があります。

  • 新米: 新米がおいしくなる季節でもあり、ご飯を主役にした食事を楽しむことがおすすめです。炊きたての新米は、秋の収穫の恵みを感じることができる特別な味わいがあります。

  • カニ: 寒くなるとカニがおいしい季節になります。タラバガニやズワイガニなど、さまざまな種類がありますが、この時期のカニは身が引き締まっていて特に美味です。鍋料理や蒸しガニで旬の味覚を堪能することができます。

小雪の過ごし方とイベント

  • 勤労感謝の日(11月23日): 小雪の時期には、日本の祝日である勤労感謝の日が含まれています。この日は、日本古来の「新嘗祭」に由来する祝日で、その年の収穫物に感謝する行事です。現在ではすべての労働者に感謝する日として祝われています。家族で感謝の気持ちを伝え合う機会としても良い日です。

  • 酉の市: 11月には酉の日に行われる「酉の市」が開催されます。縁起熊手(縁起物として装飾された熊手)を買い求めて商売繁盛や開運を願う人々で賑わいます。浅草などの神社では、夜遅くまで賑わい、活気に満ちた風景が広がります。

  • 冬支度: 小雪の時期は本格的な冬を迎える前の準備期間です。衣替えをしたり、暖房器具の点検をしたりして、寒さに備えた冬支度を整えましょう。また、体を冷やさないように温かい食事を心がけることも重要です。

小雪の風景と自然の移ろい

小雪の時期は、紅葉が終わり、木々が裸になり始める季節です。
街路樹や山の木々が葉を落とし、少しずつ冬の静けさが感じられるようになります。
落ち葉が地面を覆い、風が吹くとカサカサと音を立てる様子は、晩秋から初冬への移ろいを象徴しています。

また、小春日和の日には、穏やかな陽光が差し込み、外を散歩するのに絶好の機会です。
この時期には、冬の訪れを感じつつも、穏やかな陽光の下で自然を楽しむことができます。
庭や公園を歩き、冬を迎える植物たちの様子を観察するのも良いでしょう。

小雪の時期に心がけたいこと

  • 体調管理: 小雪の時期は寒暖差が大きく、体調を崩しやすい時期でもあります。暖かい服装を心がけ、特に朝晩の冷え込みに注意しましょう。また、乾燥が進むため、加湿器を使って室内の湿度を保つことも大切です。

  • 食生活の充実: この時期は栄養バランスの取れた食事を心がけ、特にビタミンやミネラルを豊富に含む食材を積極的に摂取しましょう。旬のミカンや新米、カニなどは、この時期ならではの栄養を摂ることができます。

  • 冬支度を進める: 冬本番に備えた準備を少しずつ進めていく時期でもあります。こたつや厚手の布団を出したり、冬用の衣服を整理したりして、寒さ対策を整えましょう。また、外出時にはマフラーや手袋などの小物を用意して、冷たい風から体を守ることが大切です。

まとめ

「小雪」は冬への移行期間でありながらも、本格的な寒さや積雪には至らない時期です。
この時期には、新しいエネルギーを迎える準備として、体調管理や冬支度を進めることが大切です。

例えば、バランスの取れた食事を心がけることや、規則正しい生活習慣を整えること、部屋の掃除や片付けをして気持ちをリフレッシュすることなどが挙げられます。

また、小春日和など穏やかな天候の日もあるため、自然や季節の移ろいを楽しむこともできます。

小雪の頃には、少しの雪が降り始め、寒さが徐々に増していく中で、冬の訪れを感じつつも、心温まる日々を過ごすことができます。
自然の変化や旬の味覚を楽しみながら、冬を迎える準備を進めていきましょう。


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