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洗車について


私は、車好きである。

子供の頃から、車の名前を覚えるのが得意だった。
親の車で出かけるたびに、周囲の車の車名を言っていた。

子供の頃、親の車を洗車すると、お小遣いを貰えた。
家の前でホースで水をかけ、カーシャンプーとスポンジで洗い、水をかけ、拭き上げたら今度はワックスをかける。
今のような液体ワックスではなく、昔ながらの半練りタイプの固形ワックスだ。
1時間以上掛けて車をピカピカにすると、500円ほどの小遣いを貰えた。
その小遣いで、家の近くの自販機でジュースを買って飲むのが楽しみだった。

今思えば、500円じゃ安すぎる内容だったな(笑)

そんな私は、自分の車を持つようになってから、常に車はきれいな状態で乗りたい人になっていた。

いままで、色んな車に乗ってきた。
速さを求めたスポーツカー。
仕事で使う営業車。
家族で乗るミニバン。
そして、今の愛車は大型のSUVだ。

昨年の10月に納車されたトヨタのランドクルーザープラド。
実は、自分のプライベートの車としては、初めての新車だ。
今までの車はみんな中古車だった。

6月にオーダーし、4ヶ月待った。
とても気に入っている愛車である。

この車で、ほぼ毎週キャンプへ行く。
キャンプ場へ行けば、砂埃と朝の冷え込みで車は凍りつき、あっという間に汚くなってしまう。

それを、毎週毎週洗車している。
たまに面倒になり、洗車機を使うこともあるが、ほとんど手洗いだ。

高圧洗浄機でホコリと泥汚れを徹底的に落とし、下回りには、道路に撒かれた凍結防止剤が付着するので徹底的に洗い流す。
カーシャンプーを泡立てて、高圧洗浄機を使って車全体に洗剤を掛け、スポンジで優しく洗い落とす。
洗い終えたら、徹底的に高圧洗浄機で洗剤の残りを洗い流し、マイクロファイバータオルで水分を残さぬように拭いていく。
液体ワックスをワックスのメンテナンスも兼ねて塗布しながら磨き上げ、ホイールとタイヤも洗浄、チェックして終了だ。

どんなに手短にやっても1時間。
じっくりやれば2時間はかかる。

どうせ翌週また汚す車に、毎週この時間を掛けている。


私は、洗車は、オーナーの権利だと思っている。
他人の車を勝手に洗う人はまずいないが、自分の車だからこそ、愛着を持ってじっくり手をかけることができる。

洗車をしていると、色んなことに気づく。
小さな飛び石傷や、記憶のない擦り傷。
ドア周りの爪の傷。
タイヤの劣化や偏摩耗。

日常点検は義務だが、実際今の自動車はそうそう壊れない。
普通に何も見ないで乗り込んでエンジンを掛け、出発する人が大半だろう。
少なくとも、テールランプが切れているかチェックして出かける人を、見たことはない。

洗車しながら自分の車をじっくり観察し、小さな小さな不具合に早めに気付いていく。
とても大事なことなのではないだろうか。

どんな車も、全て消耗品だ。
どんな車も、ドライバーの命を載せている。
どんな車も、一歩間違えば凶器になる。

本当に小さな判断のミス。一瞬の間違いで、取り返しのつかない事故になってしまうこともある。

ただ、自分がもし、その間違いを起こす前に、トラブルの原因となる事態に気付けていたら、悲惨な事故は回避できるかもしれない。
もちろん、全てではないが、1件でもそんなことが減ればいい。

そんなに神経質にしなくてもいい。
毎週なんか洗わなくてもいい。
手洗いなんかしなくてもいい。
ガソリンスタンドのセルフ洗車機でいい。

たまには車と向き合って、普段頑張ってくれている愛車をきれいにしてみませんか。
それが出来るのは、オーナーのあなただけです。

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