なんだかIT業界のデザイナーってものに物足りなさを感じるんだよね…というモヤモヤを赤裸々に語る。
こちらの記事はInHouseDesigners Advent Calendar 2018の18日目の記事になります。
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どうも!Fintech系スタートアップxenodata lab.でCDOやってるまっこるりです。金融業界の知識が乏しすぎて専門用語の横文字をググる毎日です。
今回はずっと自分が抱えていたモヤモヤの記事を書こうと思います。
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まず始めにちょこっと自分の経歴を紹介させてください。
私は今32歳。デザイナー歴は8年。(人生遠回りしてるので普通の新卒より社会人歴が短いのです)
今まで大手ベンチャーから初期スタートアップまで現職を含めて4社程経験してきました。2018年10月、xenodata lab.にジョインしてCDOになりました。
もともとグラフィックデザイナーになりたかった。
でもIT業界のデザイナーになることを選んだ。
私はもともとグラフィックデザイン出身で、グラフィックデザイナーになりたかった。学生時代は近藤一弥やヘルムートシュミットなんかに心打たれ、自分もあんなデザインがしたい!…と憧れたもんです。
大学を卒業した後は念願のグラフィック系のデザイン会社に就くも、月12万円という収入の低さに現実を叩きつけられました。(正社員じゃなかったので正社員はもっと高かったと思いますが)
朝から晩まで働いてもこれしか稼げないのか?普通にバイトした方が稼げるんじゃないか?とデザインの世界の厳しさに早々に挫折しました。(弱すぎるメンタル)
このままじゃ生きていけない…!と切実に感じた私はIT系デザイナーに転身することを決意。その頃はソシャゲバブルなんて言われている時代で、ソシャゲ会社はこぞって大量採用を実施していました。そこに未経験OKのアルバイトとして滑り込みました。
そこから私のIT系デザイナー人生が始まりました。働く中でユーザビリティというものを知り(あえてUXとは言わんぞ)、サービスの使い勝手を考えるデザインが面白いなと思ってUIデザイナーとして経験を積んできた。
着実にステップアップを重ね、確かに収入は上がった。おそらく同じ年代のグラフィック系のデザイナーに比べたら給料は恵まれていると思う。現在、お金で困ることはほぼない。
でも私は残るモノをつくれていない。
ずっとモヤモヤしてた。
収入を追い、好きなものを手放したことは果たして正しい選択だったのか。
私は残るモノをつくりたい。
グラフィックデザインの世界であれば手元にモノが残ることも多いし、比較的そのデザインが現役で活躍する場面も多い。そしてグラフィックデザインの世界では昔の作品であっても価値が下がることはあまりない。(個人的な考え方ですが)
でもwebやアプリなどのアウトプットは変化の周期が恐ろしく早い。例えば私が3年前にデザインしたwebサイトやアプリはクローズしていたりデザインが全面リニューアルされていたりする。
常に改善を回すことが正しく、トレンドの移り変わりが激しいITデザイン業界では、自分がつくったモノが公に残り続けることはほとんどない。手元にも残らない。せいぜい残せてもスクショかデザインの元データくらいだと思う。
そして昔のアウトプットの価値はどんどん下がる。当たり前だけど、5年前に作ったUIデザインは5年前に比べて価値が下がる。新しい技術やトレンドがどんどん出てくるから。
だからあのサービスやサイトは私(or私がいたチーム)がつくりました!とずっと言えることは少ない。モノがストックされていかない儚さを感じていた。
それが寂しいと思う気持ちは結構前からあった気がする。
こだわったメインビジュアル、こだわったインタラクション、想いは強くあってもそれが世に出ている時間はとても短い。そして価値も短い。
仕事の中でパンフレットや名刺など手元に残せるものを作ることもあるけど、それはIT企業で言うとメインのアウトプットではない。だからパンフレットなどのアウトプットを「自分がつくったんだ!」って周りにドヤって言う気にはなれなかった。なんか違うんだよな。
IT企業のインハウスデザイナーをしている限り、何か自分がつくった!と残せるモノをつくることは不可能なんだろうか。
結局IT系デザイナーになったのは、自分が心からしたかったデザインに対しては妥協した答えだったんだろうか。
そんなモヤモヤがずっとあった。
本当にIT系デザイナーは残るモノをつくれないのか?
他のデザイナーから見出した新しい光。
今回のアドベントカレンダーにも参加している私が尊敬する弁護士ドットコムの金子さん(@tsuyoshi_osiire)や、自分で道を切り拓きIT系デザイナーの先頭を常に突っ走る坪田さん(@tsubotax)の活動を見ていて、彼らが残すモノに私はとても興奮した。
それはプロダクトとしてのアウトプットではなく、自分の会社(もしくは自分が携わるパートナー企業や自分のサービスなど)に対して新しい文化や意識を生み出し、そして築いていることに興奮したんだと思う。
きっとそのDNAは彼らが離れても残り続け、少しずつ変化しつつ成長してはいくだろうけど、根幹の部分は変わらないのではないか。
それはまるで強固で巨大な大樹を築くための種撒きのように思えた。
(個人の勝手な解釈ですw)
そしてそれは私の中で「残るモノ」だと思えた。
悩んだ末、CDOになって会社やサービスのDNAを創るという挑戦の道を選んだ。
これは私の中での壮大な仮説検証であり挑戦である。
悩んだ末、私も彼らがやっているように種まきをしてみたい。会社の中でデザインのDNAを創ってみたいと考えました。
もし創れたら、それはいつまでも自分(or自分がいたチーム)がつくったんやで!ってずっと言える気がする。
だから私はそれを検証するために挑戦することにした。
自分が選んだ道を正解にできるのは自分しかいない
…って誰かが言ってた。
どこで見聞きしたか忘れちゃったけど、そんな言葉を聞いたことがある。
確かにそうだな、と思う。
頑張ってやってみるしかない。
自分に実現できるかどうかも分からないし、実現できても「何か違うわ〜」ってなる可能性もある。
そもそもどうなったら実現できた、と言えるのかも正直今はまだよく分かっていない。
でも私はIT業界に来たことをデザイナーとして妥協だったとは思いたくない。IT好きだし。Webもアプリも超好きだし。
だからやってみる。
というわけでxenodata lab.のCDOとして泥臭く種まきに挑戦していくことに決めたのでした。
来年から本気出すぜ!w
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
うだうだと長い個人的なモヤモヤを読んでくださりありがとうございます。
もしかしたら、同じようなことを感じているデザイナーもいるんじゃないかな?と思ってかなり赤裸々に書いてみました。
ちょっと何言ってるか分からない、って思わせてたらごめんなさいm(_ _)m
なにか参考になれば幸いです。
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ではまた!
読んでいただきありがとうございます!デザイナーのためになる記事を書けるよう頑張ります(^◇^)