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女子高校生、いまどきの恋愛観とは

「それは恋愛でなくて依存だよ。やめたほうがいい」

駅で電車を待っていたら、どこからか、そんな声が聞こえてきた。

首をまわす運動をするフリをしながら声の主を探すと、制服姿の女子高校生が3人、ベンチでおしゃべりしていた。

ずいぶん現実的だな。ときめいて、よろめいて、思いっきり恋愛を楽しんだらいいのに。

なんて、恋愛に縁遠かったあのころの自分はさておき、心のなかでつぶやいてみる。

クラスメートと付き合う小学3年生

そういえば、都内の小学校に通う3年生の女の子がこんな話をしていた。

「クラスの友だちが男の子と付き合っていて、みんな知ってた。でも半年ぐらいで別れちゃったけど」

男女交際といっても、小学生だけでは外出もままならないが、学校の友だちにはパートナー宣言をする。

その女の子は今、クラスの別の男子と付き合っているそうだ。

周囲は「子ども」と思っても・・・

彼氏、彼女がいる小学校3年生は少数かもしれない。

しかし、周囲は「まだ子ども」と思っていても、恋をしてパートナーシップを経験し、自己洞察も深めていく「恋愛年齢」は、見た目ではわからない。

数年前、ロサンゼルス郊外の小学校で、日本からの留学生が日本文化を紹介するプログラムがあり、同行取材したことがある。

私は教室の後ろでほほえましく見守っていたのだが、小学5年生の女子グループが私に「ねえねえ、ちょっと教えて」と、ひっそり聞いてきた。

日本でデートはどこに行くの?

「日本では、デートでどんな場所に行くの?」

折り紙の時間より、いきいきした表情の女子3人が興味津々で私を見上げている。

ヘアスタイルやファッションも「かっこ(よく)かわいいティーネージャー」という感じで、アクセサリーもしていた。

デートではアイスクリームを食べる

とっさに(クリスマスの)「東京タワー」が頭に浮かんだのだが、何の参考にもならなそうなので、答えにつまってしまった。

そこで「あなたたちはどこに行くの?」と逆質問してみた。

「一緒に帰ったり、アイスクリームを食べに行ったりするんだけど、あまり遠くにも行けないし」と話した女の子は、デートする場所のバラエティが少ないのがお悩みだった。

自分がハッピーになれる恋愛

もし小学生のころから、好きな男の子とお付き合いをしていたら、高校生くらいになれば、いまの恋愛は「健全なのか」「相手に依存しているのか」といった判断がつくのかもしれない。

「自分がハッピーになれる恋愛でないとする意味がないよ」と、アドバイスした冒頭の女子高生に、恋愛年齢が大人だなあと、しみじみ感じ入ってしまった。

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斉藤真紀子
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