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餅を食らう、持続可能なソリューションとは
餅はしばし食らうべからず。
私は今、少々焦げくさい家でnote(反省文)を書いている。
ことの発端は黒豆だ。おせち料理のシーズンを過ぎてから黒豆をゆですぎてしまい(顛末はこちら「黒豆の登場シーンを増やす」に)、朝ごはんやおやつは、黒豆と相性がいいきなこ餅との組み合わせが定番になっている。
「南米鉄道列車の旅」で餅が溶ける
そんなある日、鍋に水と餅を入れて火にかけたまま、LINEで友人に教えてもらってテレビ番組『玉木宏が行く~遥かなる南米鉄道の旅』をつけて画面に見入っていたら、餅がまだらに溶けて拡散し、スープになっていた。
「しまった」と思いながら、餅を再び投入して火にかけた。
それから数日も経たないうちに、今度は盛大にやらかしてしまった。
沸騰した湯に餅を入れ、ほんの2~3分が待てずに、別の部屋で請求書の印刷を始めてしまったのだ。請求書にミスが見つかる。修正してまたプリントする。
ふと足元の電気ストーブが気になった。なんだか香ばしいにおいがする。椅子が熱くなっていないか点検しながら、においをかいでいると・・。
「餅だ!」
そう気付いたときには、台所とリビングに煙がたちこめ、鍋の餅はすすと化していた。
シングルタスク型を言い訳にしない
こんなに部屋が真っ白なのに、火災報知器は鳴っていない。「まだ火災ではない」とどこか安堵しながら、あわてて家じゅうの窓を開け放った。
餅を火にかけること、たった2~3分なのに、つい「効率よく時間を使おう」などと思って、ほかのことをしてしまう。
世間では、一点に集中力を発揮しがちな人をシングルタスク型、複数のことを同時並行でできる人をマルチタスク型とよぶ。
この「シングルタスク型」という概念は、(マルチタスク型の)家事が苦手な私の免罪符となっているが、火事を起こしそうなヘマをするとなれば、言い訳にもならない。
亡き母の記憶がヒントに
「餅を焦がしたので、家が焦げくさいけど、心配しないでくださいニャ(猫のスタンプ)」
出先から夫にLINEでメッセージを送ったら、小学生の姪っ子がスマホをのぞきこんで笑っていた。
餅をゆでるのも、もうこれまでか。食べても食べてもなくならない黒豆ライフの行方に不安を感じたそのときだった。
急にある映像がフラッシュバックしたのだ。今は亡き母がきなこ餅を作ってくれたときに「ボウルに湯を入れ、餅を浸していた」場面だ。
「きなこ餅のレシピ」をぐぐってみると、
・湯をわかして、熱湯に餅を2~3分つける
・耐熱ボウルに入れた餅に、水を加え、電子レンジで加熱する
といった方法で餅をやわらかくしていた。
これなら餅を焦がさなくてすむぞ!
きなこ餅ライフを持続可能にする、解決(ソリューション)を見出した心持ちだった。
さあ明日も"自宅カフェ"で黒豆ときなこ餅セットのティータイムだ!
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