花粉症に効く果物とスーパー公務員その後(和歌山県北山村)
最近、コンビニでこんな「のど飴」を見たことはないでしょうか?
これは「邪払(じゃばら)」という柑橘系の果物の果汁が入った飴です。邪払は邪気を払うほど酸っぱいことからその名前がつきました。
邪払には花粉症などアレルギーを抑制するナリルチンという成分が豊富に含まれています。
ほとんど知られていませんが、昭和40年代に和歌山県北山村で発見された世界に類のない新しい果物なのです。
私は10数年前に北山村に取材に行った時に、邪払の存在をはじめて知りました。
当時、アトピーに悩んでいた私は邪払のストレート果汁を北山村からお取り寄せして、毎日ティースプーンを1~2杯飲んでいたことがあります。ものすごく酸っぱいのを我慢して!
が、私にはあまり効果が出なかったです(苦笑)。それでも邪払のことはその後も注目してきました。北山村は他にこれといった特産品がなく、邪払だけで地域活性化に取り組んでいたからです。その潔さに惹かれました。
現在は冒頭に紹介したように全国のコンビニで販売されるのど飴のほか、KAGOMEの「野菜生活」に使われるなど、出荷量が大幅に増加しています。邪払は村の一大産業となっています。
その立役者が村役場職員だった池上輝幸さんです。ネットを駆使したPR、販売を企画し、邪払の知名度向上に大きな成果をあげました。まさにスーパー公務員です。
詳しくは14年前に私が作成した動画をご覧ください。
現在、池上さんは役場を辞めて、北山村100%出資の会社「じゃばらいず北山」の社長に転身。この会社は和歌山県内に4カ所のオフィスを構えるまで成長し、約60名の社員を雇用しています。すごいです!
高いお金を払って都会のコンサルを招くよりも、池上さんのような地元の優れた方が活躍すると本当に地域が変わる気がします。今後も注目します!