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駆け出しの頃に取材したカチカチおじさん(東京都墨田区・青柳輝雄さん)

実家で部屋の片づけをしていたら、懐かしいものが見つかりました。
17年前に取材した青柳輝雄さん(当時72歳)に作っていただいた財布です。

蛇の皮を使った財布

当時、青柳さんは東京都墨田区押上で鞄職人をする傍ら、夜になると拍子木を鳴らしながら、全長8キロにおよぶ地域の見回り活動をされていました。

誰に頼まれるでもなく35年間毎日続けてこられたことが評価され、総務大臣表彰を受賞されました。

私は青柳さんを半年わたり取材し、青柳さんの実家のある秋田県湯沢市にも行きました。当時、ジャーナリストとして駆け出しだった私はいろいろと青柳さんに迷惑をかけてしまいました。

いま、思い返すと恥ずかしい限りです。最後まで取材に付き合ってくれた青柳さんには感謝しかありません。

青柳さんの活動については、私が制作した動画をご覧ください。

20年近く前の作品ですので、ちょっと画質が悪いのですが、いろいろな方に評価していただき、最終的にはアメリカのテレビ局「CNN」でも放映されました。

青柳さんがとても喜んでくれたことを鮮明に覚えています。青柳さんの家でビールをご馳走になりました。

その後、青柳さんとは10年くらい前までは年賀状のやり取りをしていましたが、いつしか途絶えてしまいました。

毎年「まだやっていますよ!」と一言だけ手書きで添えてあったのが印象的でした。達筆でしたね。

ネットで調べても現在の青柳さんの状況はわかりません。お元気でいることを願うばかり。またお会いしたいです。

かつて私が通った青柳さんの自宅周辺は東京スカイツリーができたことで、大きく変わっていると思います。もしかしたら再開発で転居されたかもしれません。

冬が来れば思い出す人。12月になったら久しぶりに押上に行ってみようと思います。


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