地域の文化度をどうやって測る?
「歴史文化豊かなまち」。一度はこんなキャッチコピーを見たことないでしょうか?
有名な観光地、名所旧跡がある。新しくて大きな博物館や美術館がある。一般的にはこのような地域資源を持つ自治体を「歴史文化豊かなまち」と呼ぶのでしょうが、果たしてそれだけでしょうか。
私は地域の文化度を測る指標として、地域の郷土史団体の活動に注目しています。
先日、「万葉放浪記」の動画制作をした茨城県古河市には、地域の歴史を先人から受け継いでいる古河郷土史研究会があります。
この団体では昭和44年から毎年発行している会報があります。前身の団体から数えるとなんと130年以上の歴史があります。
会報に書かれている内容は先人から受け継いだ歴史資料をもとに作成されています。これほど長い期間続いている郷土史の会報は全国的にみても珍しいと思います。
お金をかけて、ハコモノ施設をつくるだけでは文化度が高いとは言えません。施設のプロデューサーに立派な経歴の方を招聘しがちですが、それも文化度とは関係ありません。
古河市郷土史研究会の5代目会長の田嶋幸男さんは自転車屋です。地域の歴史を守りつないでいる普通の市民がどれだけいるのか。それが本当の意味での文化度だと思います。
私は有名な観光地があるよりも、歴史好きの人が多いまちが好きです。
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