【12 April 2019】 友人の友人そしてテートモダン

今日はなかなか濃い1日だった。

まずは夕方、友人の友人・Katerinaに会う。

友人が学生時代からの付き合いだというKaterina、ロンドンに行くなら是非会ってみてと言われ、さらに今ルームメイトを探しているらしく、部屋のビューイングも兼ねて訪ねた。

部屋はOld streetのど真ん中にある広いアパートメントで、すっきりとした空間の中に本とDVDが山ほど置いてある。彼女は芸術大学の講師やテキスタイルデザインを手がける人で、ここには既に10年以上住んでいるそう。明るくとても気持ちのいい人で、私の英語がおぼつかないのにもかかわらず、気づけば1時間半も話していた。

ロンドンの面白さ、そしてブレクジッドにうんざりしていること(ロンドンはさほどではないが、地方はゆるりと保守的、排他的になってきていると感じているそう)、さらには同世代ならではの話も。

女性の思うことは世界どこでも変わらないと思った。彼女はギリシャ出身なのだけど、そこでは結婚し子どもを持つのが幸せとされていて、彼女のような生き方はまだ理解され難いとか。とはいえ作品にエネルギーを注いで生きる、そしてパートナーとの時間を満喫する、彼女にとってはそれが母になるよりも楽しいことであると。私もこの通りシングルをど満喫しているので、ひとりでいることが寂しいことと扱われると「ちがうちがう」と思う。

生きてきた場所やバックグラウンドは違えど、なんだかやたら頷くことが多い時間だった。


その後はTate Modernへあるパフォーマンスを観に。

Gavin Bryersの傑作「Jesus' Blood Never Failed Me Yet」を12時間ぶっ通しで演奏するという企画。あるホームレスがつぶやいていたタイトルの言葉を延々リピートするだけの曲。いろんなアレンジをされて1時間超のアルバムにもなっている(トム・ウェイツが参加しているバージョンが特に良い)。これをオーケストラで生演奏し、さらにホームレス(と、だった人)の面々がコーラスで参加。聴いてもらえばわかるけど、静かに美しくリピートされる言葉を耳にしていると、瞑想しているみたいな感覚になる。多くの人が横になり目を閉じて聴いていた。時間によって、吹奏楽器が入ったりコーラスが抜けたり、アレンジが少しずつ変えられ繰り返される。同じ曲なのに、音に心地よく身を預けていると時間があっという間に過ぎてしまい。さすがに朝までは辛いので深夜には会場を後にしたけれど、マットレスでもあったらずっといたかもしれない。

そして驚くのは、これが無料ってことです。

会場で過ごしながら、あらためてロンドンに来て本当によかったと思った。


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