虹の女神 ~Rainbow song~を観て。
最近、神曲ポーカーという遊びをフォロワーさんとしている。
お題にそって、5曲選曲するというものだ。優勝者が次の優勝を決めるというルール。
先日私が優勝となったので、お題を決めることとなった。
当初、2つの候補のうちどっちにしようかなと考えていたのだが
ふと種ともこさんのThe Rainbow song~虹の女神~を入れたいな、と思い、急遽お題を「虹」にしました。皆さん沢山の「虹」の楽曲ありがとうございます。
それで、この曲は2006年公開の「虹の女神」という映画のエンディングなんです。
私この映画が醸し出す雰囲気が大好きで、定期的に観て、毎回ラストシーンで泣いてます。ちなみに主人公は岸田智也、ヒロインは佐藤あおい。苗字はロックバンドのくるりからとってるそうです。
桜井亜美さんの小説版も読んでいるのですが、小説のが少し智也がマトモかなと。補足的な部分や心理描写があるかな。ただ映画が圧倒的すぎて物足りなさはある。
映画は市原隼人と上野樹里、そして蒼井優の演技が上手すぎる。あと岩井俊二プロデュースの共同脚本というのも大きい。
私がこの映画のどこが好きなのかと聞かれると、ストーリーよりあの2000年代の空気感が懐かしく感じて好きなのだ。佐藤あおいが所属する映研サークルに半ば強引に役者として入部させられた岸田智也。2人で何するわけでもなく、掃除したり、ふざけたり、部室でダラダラ喋ったりしてて「就職活動苦戦してるよ」とか「10年後なにやってんだろうねー・・」なんて呟くあの閉塞した感じ。友達の家で何人かで、しょうもないこと夜中じゅうやって騒いで、男女間も愛とか恋じゃなくて、ただただ楽しかったあの日々を思い出す。
何かになれるんじゃないかーなんて、なんとなくバカ話して過ごしてたのに、ある日突然何者にもなれないんじゃないかと現実を突きつけられる瞬間がやってきて、あんなに騒いでたみんなともあっという間に疎遠になる。
学生時代の絶対的な何物にも代えがたい時間。そんな時間が流れている瞬間をこの映画はふわっとつかまえて、岩井ワールドいっぱいつめこんでいる気がする。