実家の片付けが突然の『シュウカツ』の始まり
3ヶ月ぶりに実家に帰った。
家を出て10年弱。
子どもが生まれる前は月1で帰っていたのがだんだんと減っていき、コロナ禍で半年に1回くらいになり、ここ最近少し回数が増えた。
両親はめんどくさがっているけど、子どもたちは、じいじばあば、ねえね(実妹)、ちっち(姪)が大好きで心なしか家にいる時よりも伸び伸び楽しそうに過ごしている。
そんな実家に帰るたび、母に「置いてある荷物(私物)を片付けてほしい」と言われていて、ほぼ何も持たずに家を出てしまったから片付けないとなあと思いつつ、ずっと放置していた。
今回も同じように言われたので
「そうだね〜。片付けるよ〜」
なんて生返事をしてしまったのだが、
「もうさ、シュウカツ始めるからさ。とりあえず要る要らないだけでも選別してよね」
そう言われて一瞬判断が鈍った。
シュウカツ?就活?…シュウカツ?
シュウカツ=”終活”ということを理解した瞬間に思わず「え?もう?」と聞いてしまった。
「もうって言っても、いつ何があるかわからないし、あとあと大変になるでしょ。その前に片しちゃいたいんだよ」
ばーちゃんの荷物もほとんどないし。と今施設にいる祖母の荷物をも片付けているということも知った。
両親は還暦を迎えたばかり。
義両親も元気だし、なんなら義祖父母は90歳を超えても現役バリバリ。
本当に身近な人の「死」というものをあまり経験していないからか、なんとも現実味がないし、考えたくない。
でも、先日学生時代の友人に会った時も、親の介護やその先の話をしていて「そんな話をする年齢になってしまったのか〜」なんて笑っていたのだけれど。
実際にそういうことを考えていかないといけない年齢なんだなということを改めて突きつけられた。
私自身、親孝行なんて一つもできていないし、今後できるのか自信がない。
それでも、会える時には会いに行って、他愛もない話をして、そのうち旅行なんかプレゼントしちゃったりして…
何が起きても後悔しないよう、できることをしていきたい。
そんなふうに思った。
とりあえず、一人の時間で実家の片付けに行こう。