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僕がステージで歌いながら笑いながら叩く理由

思い出した。
バンドを始めた時のこと。

僕みたいな劣等感にまみれた人間が
スポットライトを浴びる意味ってなんだろうなって
悩んでいたこと。

僕みたいな人間が人前に立って、
見る人に何の価値があるんだろうって
考えていたこと。

京都のLive House nanoのステージで。

結論だしたんだよ、その時。

“僕はMr.Childrenの鈴木英哉というドラマーが好きだ。
Mr.Childrenというポップスの象徴のようなバンドのな中で、酒や女で遊んでる破天荒な人がドラムを叩いている。
そしてその”漢“っぷりがドラムに溢れている。
僕は全く、そんな人間にはなれない。性格なんて変わらない。
だけど、憧れの存在が遠くて、悩んでる人の方が世の中圧倒的に多いだろう。
だから、せめてステージの上だけは、鈴木さんみたいに演奏しよう。
どれだけステージの下では情けない自分でも、全力でステージでカッコつければ、同じように憧れに遠くて悩んでるひとも、
「あのしょうもない鳥越ってやつでも頑張ってんだからおれも頑張ってみよ」って思ってもらえるんじゃないか。
そうなれたら僕は、ステージに上がる意味がある”

多分19歳とか20歳とかの時だったと思う。
それから必死で鈴木さんの真似をした。
必死で歌いながら叩く練習をした。
必死で、表情豊かにドラムを叩く練習をした。

難しいんやからなぁ歌いながら叩くって。

今日だって僕は歌いながら笑いながらドラムを叩く。
自分のことを認められないあなたの為に。

こんなしょうもない鳥越だって、
それなりにステージの上ではかっこいいって言われるようになったよ。

もっともっと上のステージにあがれるようにするから。
一緒に頑張ろうぜ!

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