年金の繰下げ受給者は、ほとんどいないことを知ってますか?
多くの日本人の方が気になるのは、老後の生活ではないでしょうか?
老後を安心して暮らすためにも、年金の使い方が大切だと思います。
年金の受給開始年齢は現在は基本的に65歳になっていますが、
65歳前からも受給できますし、65歳以降の受給も選択できます。
■65歳前の受給=繰上げ受給
■65歳以降の受給=繰下げ受給
厚労省(政府)はしきりに、年間の受給額が増える65歳以降の年金受給を推奨していますが、繰下げ受給をしている人は、ほとんどいません。
国民年金の加入者は、何と1/4が65歳前から年金をもらっています。
厚生年金加入者は、大半が65歳からの受給で、繰上げする人だけでなく、繰下げする人も、全くいないのです。
66歳以降に繰下げ受給をすると、年間の受取金額がアップするのですけど、年金がアップすることをプラス評価している人は、ほとんどいない状況なのです。
繰下げ受給を選択しない方の理由は、以下のようなものです。
1. 早期の生活資金が必要
収入源の不足
定年退職後に十分な貯蓄や収入がない場合、生活費を確保するために繰上げ受給を選ぶ人が多いです。特に、退職金や貯金が少ない人や、退職後に収入を得る手段がない人にとって、年金は早期からの重要な生活資金になります。病気や介護など突発的な出費
繰上げ受給をすることで、医療費や介護費用など突発的な支出に対応する場合があります。
2. 健康状態や寿命への懸念
自分の寿命を短く予測している
健康状態が良くない、または家族に短命の人が多い場合、「長生きする保証がないため、少しでも早く受け取りたい」と考える人がいます。将来の介護状態への備え
自立している間にお金を使いたい、または早めに受け取ることで介護が必要になる前に活用しやすくしたいと考える人もいます。
3. 早く「元を取りたい」という心理
受給開始が遅れる不安
例えば、年金制度の変更や破綻を懸念し、「できるだけ早く受け取る方が安心」と考える人もいます。特に公的年金制度に対して不安を抱く人が繰上げ受給を選びがちです。早めに使って楽しみたい
旅行や趣味、家族との時間に早めにお金を使いたいと考える人もいます。若いうちの方が活動的であり、年金を「老後資金」ではなく「人生を楽しむためのお金」として活用したいという考えです。
4. 経済的な計算
年金減額よりも総額で得になるケースを想定
長生きするかどうか不明な場合、「減額されても早く受け取った方がトータルで得になる可能性がある」と考えることもあります。税制や保険料の影響
年金受給額が減ることで、所得税や住民税、国民健康保険料が軽減される場合があります。これが家計にとってメリットとなることも理由の一つです。
5. 働き方や家計状況
収入とのバランス
繰上げ受給を選ぶことで生活の安定を図り、働き方を柔軟に調整したいという人もいます。年金が生活の一部を支えることで、アルバイトやパートなど軽めの仕事で生活費を補える場合があります。配偶者や家族の状況
家族が病気や介護が必要な場合、その支援に充てるため早めに受給することを選ぶ場合があります。
6. 制度上の影響
障害年金や他の制度を利用する予定がない
障害年金など、他の年金給付を受け取る予定がない場合、繰上げによるデメリットが少ないと考えることがあります。
7. 心理的・感情的な理由
お金を手にしたい安心感
「少なくても安定的な収入が得られる」という心理的な安心感を優先する場合があります。未来の見通しが不透明
社会情勢や自分の健康・家族の状況などが変わることを懸念し、「先延ばしにするより、今受け取る方が安心」と感じる人もいます。
年金の財源不足を補うために、厚労省(政府)は様々なメリットを訴求し繰下げ受給を推奨していますが、日本国民には、全くメリットを感じていないと推察されます。