お客様は上様
イベントを主催する以上は、お客様が存在する。ここで書いてくことは、一人のオーガナイザーとしての意見とは少し違い、「他人を集める」ということに関して接客の考え方に近いものだと思って読んでほしい。
1.誰がお客様?
物を売っているわけではなく、直接的に自分がサービスをするわけではないのに、「イベントに来てくれる人」をなぜ「お客様」と表現しなければいけないのか。それは、
ファン:時間と少しのお金を使ってイベントに来てくれている
きゃく【客】 の解説
[名]
①訪ねてくる人。また、招かれてくる人。まろうど。「客をもてなす」
②料金を払って、物を買ったり、乗り物に乗ったりする人。顧客・乗客・観客など。「客の入りが悪い」
③旅人。また、止宿人。「不帰の客」
④主体または自分と対立するもの。客体。
「月の題に大仏を詠み合せて大仏が主となり月が―となるとも」〈子規・俳句問答〉
⑤(多く「お客さん」の形で)
㋐ある組織の中で、別格扱いされる人。
㋑勝負事・商売などで、くみしやすい相手。
⑥月経のこと。
[接尾]助数詞。接待用の道具・器物を数えるのに用いる。「吸物椀 (わん) 五客」
(出典:goo辞書 客(きゃく)の意味)
この二つを見るとファンという存在が、①②⑤の意味に沿っていることがわかると思う。つまり、イベントにおける「お客様」とはファンのことなのだ。
2.神様?上様?
うえ‐さま〔うへ‐〕【上様】 の解説
1 天皇・将軍など、高貴な人の敬称。おかみ。
2 領収書などで、相手の名前の代わりに書く語。じょうさま。
(出典:goo辞書 上様(うえさま)の意味)
接客業でよく聞く「お客様は神様」という言葉に疑問を持つ人が多く、いろいろなところで「対等であるべき」という意見が存在することも周知のことだろう。
しかし、
神様でなくても上様であるべきなのは間違いない。
自分に投資してくれている一人の人間としてお客様に対応する。いわゆるホスピタリティを持たなければ、さらなるファンの獲得は難しいといえる。
3.対等ではなぜダメか
以前、「”ファン”とは雰囲気を作る人」と説明した。一緒にイベントを作っていくはずなのになぜ対等ではいけないのだろうか。
それは、
「投資してもらっている」
これが一番の理由である。
これを念頭に置き、「自分をノミだと思え」を実践していくことがイベントとして必要なのだ。