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生理のこと、舐めてました 前編
「あなた、生理がきたのいつ?」
熱中症らしき症状で運び込まれたカンボジアのベッドの上で、私は看護師から思わぬことを尋ねられた。
(はっ?この人何を急に言い出すんだろう)
「えーと、小学6年生…じゃなかった、2か月?いや、3か月くらい前かもしれない」
この1、2か月、カンボジアへの渡航や準備、ホテルでのバイトに明け暮れていたことから、いつ生理がきたかなど覚えていなかった。
看護師の説明によると、妊娠してるか病気の可能性があるから、帰国したら病院に行け、ということらしい。
妊娠は身に覚えがないが、振り返ってみると、身体に変化があったことが思い出された。
1つ目はもともとやせ形だったが体重が3~4kgも減ったこと、2つ目は膨満感、3つ目は膨満感に伴って便が排出されやすかったことだ。
帰国して近所の小さな産婦人科に行った。
待合室には、妊婦さんやご婦人が多く、20歳代の女性は見当たらない。
数時間待たされた後、初めて産婦人科特有の椅子※に座らされ、簡易な検査を受けることなった。
(※産婦人科特有の椅子:検診台のこと。パンツを脱いでガーゼのような布がひいてある座面に腰を下ろして背もたれに背をつける。椅子が回転すると同時に股が開くように設計されている)
カーテン越しとはいえ、恥部をさらして待つ恥ずかしさやスースーする感じ、器具や器械が挿入されて観察されたり細胞を採取されたりすることから、何ともいえない気持ちになる。
このとき、その後何度も座らされるとは思ってもみなかった。