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往復書簡/S→N/2023年7月1日

線状降水帯なんて言葉を知ったり、使ったりするようになったのは
最近のことのような気がします。
屋根を激しく打つ雨音に恐怖と不安が募るのは
この家に引越してきたばかりの頃
屋根の補修の途中の段階で
業者の行き違いにより
家財も入った状態の主人の部屋が
びしょ濡れになった経験があるからです。
あの日のショックたるや。
水だから、拭けばいい、乾けばいいのでしょうが
心の傷みたいなものは、未だに残っていて、雨音を聞く度に、ザワザワします。

トラウマって、あとを引くもので
自覚がなくても、時間が経って、気が付くこともあり
子育てが一段落して、自分の時間を確保できるようになってから
いろんなことを考えたり、思い出したりしては
その頃に、解決できなかったこと
置き去りにしてきたことを
やり直そうとしてしまう自分が居ます。
そういう瘡蓋みたいなものを、綺麗さっぱりフラットにしたい。
持ってしまった「問い」も解決したい、答えを探したい。
そういう願望は、尽きません。

私にとっての「22+22=44」というZINEがそうだったように
ウニスカさんにとっての「インポータントタイム エピソード0」も
これまでの人生を振り返りつつ、さらけ出すような形でしたよね。
私たちは、お互いに、身を削りながら
なんとか事業を続けているわけですが
もはや「個人事業のお店」は
店主の個性が、見事に反映されるものでもあるし
そこが魅力だとも思っています。

本や、お店の商品が欲しい人だけでなく
当初より、ウニスカさんとの対話や空間、時間を
大切にして下さる方が、増えたのではないでしょうか?
常連さんがいらっしゃるタイミングで
私も、その場に居合わせることもあり
その様子を拝見したり、混ぜてもらったりしながら
みなさんにとっての、居心地のよい「場」となっていることを
目の当たりにしています。
これからも、それぞれのお店で
役割を果たしていけたらいいですね。

さて、5月のエメラルドの散文を含め
詩は、私の中に隠れている(ぜんぜん隠れきれてない?)恋愛体質な女の子が書くことが多いです。
自由なんでね、その世界では、笑
やっと、その感覚をコントロールできるようになってきた気がしてます。
短歌にもチャレンジしたいんですけどねー。
「文字数の枠」が、私には、ちょっと窮屈なのかも。
なので、歌人ウニスカ先生は、すごいなと思ってますよ。
奇跡が重なっていきますように。

先月頂いたお題は
『ロマンスの辞典』(1,760円/遊泳舎)よりランダムに選ばれた
「チケット」「眼鏡」「好都合」

私たちは
時々
電波を解して
暗号を送る
それぞれの眼鏡で
見えたものを
受け取って
自分が受け取りたい形に
置き換えて
一喜一憂して
あの日の
口約束のチケットに
有効期限が無いとしたら
むしろ好都合で
叶わなくても
もう
いいのかもしれない
君は
忘れて
私もまた
忘れることで
楽になって

欲張りだから
全部のお題を盛り込みたくなってしまう。

来月のお題は
「マスク」「ミステリー」「嘘」で、どうでしょ?

3日後は、ウニマキ座談会!
みなさんに、楽しんでもらえますように☆

makijaku 

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