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往復書簡/S→N/2022年7月3日


梅雨も明け
すっかり夏ですよ、ウニスカさん。

座談会では
36℃の塊がその空間を埋めつくし
暑っ、暑っと
連呼して、ごめんなさい。

更年期かな・笑

それにしても
白熱しましたね!座談会!
参加くださったみなさんのおかげですね!

あの時間、その空間に居れて
大切にしていきたいコミュニティだな、と感じて
これまでの繋がりや経緯を振り返って
相変わらず、泣きそうでした。

この先の私の活動のペース配分を考えるキッカケにもなって
もはや今の私の頭の中は
「ZINE」で浸食されています。
来年に向けて一つ一つ、課題をクリアしていきましょうね☆

あの日、ウニスカさんが、「コラボしませんか?」って
言ってくれて良かった。
巻尺に巻き込まれてくれて、ありがとうございます!

さてさて
とんだ勘違いから、互いに提起するお題で
ショートストーリーを書くことになり
トップバッターのウニスカさんは
ここぞとばかりに文才を発揮されて、、、


祈る主人公にウニスカさんを重ねながら
「負けず嫌い」な一面が表に出てきていて
開業記も、いろんな方に、手に取って頂けたことで
いよいよ「猫」を脱ぎ捨てた印象ですよ。
”ありのまま”を受け止めてくださるみなさんの存在は
本当に有難いですね!
第三の顔が、証される日も近い?


さて、文芸初心者で、おいてけぼりの私は
それでも、やってみる!と言ったものの、、、
案の定、四苦八苦。
これが精一杯でした・泣

ウニスカさんからのお題
「海」「太陽」「風鈴」

◇ 逃避行 ◇

「天邪鬼よ。自由でいたいって言いながら、自ら枠にハマろうとする。
ドMなんじゃない?」
そう言い放った君に、何も言い返せなかった。

長崎は、何年ぶりだろうか?この状況下もあって、帰省するタイミングも見失っていた。
心の何処かで、それを ”いいわけ” にしている自分にも薄々気付いていたけど。
昨夜の雨を含んだアスファルトが、小さな水の粒子を放って、朝からもう
すでに汗ばみながら、日が昇ってしまう前に斜面地にあるお墓へ、お参りに。
死に目には、会えなかったけど、どうあがいても、自分の父には違いない。
甘えた記憶も無いし、たまに帰ってくると、気を引きたくてふざけていたことを思い出す。
花を差し替えて、線香に火をつける。
しゃがんで、手を合わせると、後ろめたさや罪悪感が背後から襲ってくるような感覚になる。許しを請うような、懺悔のような時間は、邪念を打ち消して救われた気がする。
ここに、来れるということは、自分が生きているということで、その間は、まだやり直すチャンスが、残されてるはず。
一つ一つ、向き合っていくしかない。
帰り道は、いつもそうやって、父に後押ししてもらっている気がしていた。
石垣に囲まれた階段を下る頃には、陽射しが強さを増し、右ポケットからハンカチを取り出し、額の汗を拭った。
墓地の周辺も、しばらく来ない間に、景色が変わっていて、さっきは、OPEN前で、気付かなかったけれど、なんだか特徴的なモチーフが描かれた店がある。
太陽?
道路に面した大きなガラス窓からは、綺麗に陳列された本が並んでいるのが見え、入口付近には、ちょっと、くすぐったくなるような雑貨が並んでいた。
「ちりん、ちりーん」日陰だからか、どこかひんやりとした風が吹き、風鈴の音に誘われ少し涼んでいくことにした。
「おはようございます」
足を踏み入れると、カウンター越しに、店主と思われる男性がタブレットを片手に声をかけてくれた。恐る恐る、奥の本のエリアへ進み、並んだ本を見渡す。
一言で「本」と言っても、ジャンルは様々だし、実際にこの店には店主によって選書された、言わば、彼の蔵書が置かれた空間のようで、その趣味が垣間見える。小説、エッセイ、漫画、詩集、短歌、絵本、ZINE、長崎にまつわる情報誌など。
それは、男性的というより、入口の雑貨類の延長のような、装丁が美しいものもあり、ボーダーレスな印象だった。
ふと目に留まった1冊に手を伸ばす。
キャプションに「恐竜博物館」の文字。そうか、野母崎に出来たんだ。
友人の子どもが行きたいと言っていたのを思い出した。
地元が長崎とは言え、もう、知らないことだらけ。
日常に暮らす町と、帰る町とは、そうして月日とともに、その情報量も入れ替わっていく。
すっかり汗もひき、店を後にして、石橋行きの電車に乗る。
始発の車内は、貸切。
懐かしい街並みを眺めながら、中華街で降り、早めの昼食を取る。
よく家族みんなで来た店で「皿うどんを食べる」までが、ルーティーンだった。
そして、その後いつもなら、電車で実家へ。
日はすっかり真上に昇っていて、人混みに紛れた僕を探し当てる。
海が見たい。いつか、君が見せてくれた写真の、あの海を。
ターミナルからバスに乗る。
全てを掌握したように、僕らを照らす太陽に、気力を奪われながらもその衝動は止まらなかった。
まるで、君みたいだ。
一人、苦笑いしながら、バスに揺られ、長い道中も、それは絶えず追いかけてくる。
逃げてきたのは、君からでは無く、情けない自分自身からだった。
夕焼けには早すぎるし、博物館も行ってみるか。
コロコロと転がりだす思考に、自分自身が一番驚いていた。
あの海の写真を撮って、君に送ろう。
それでも君は、まだ、僕を軽蔑するだろうか?



物語を読むことも少ない私には
やっぱりハードルが高かった・泣
最近、知り合った物語を書かれるみなさんが
ほんとにスゴいなって改めて感じます。
それでも
やっていきながら、鍛えられるかもしれないし
実際に、物語の中では、自由なんだな、という感覚は
つかめた気がしてます。
まだまだ、がっちがちですけどね・泣

次のお題は
「精霊流し」「耳栓」「花火」
この中から、どれか一つ?でも。

それではお互いに
干からびないようにしながら
また8月に☆
楽しみにしてますね。

makijaku


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