整列の美しさとランダムな美しさ。
きれいにそろっている、ということが小さい頃には美しさの象徴だった。
今でこそアシンメトリーのデザイン大好きだけども、子供の頃はシンメトリーが絶対的にきれいなものだった。
対称的な図形が好きで、正円や正方形や正八角形や球がきれいだと思っていた。
同じ模様の繰り返しとかも。レースとか折り紙の模様とかの。
ランダムな模様より均等な模様の同じものの繰り返しがきれいだと思っていた。
ぱっと見でわかる美しさ。
誰が見ても同じようにわかるきれいさ。
整然として整列して、正しく並んでいる正確につくられている感じ。
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今はランダムだからこその美しさもあると思っている。
ほんとにランダムって逆に難しいと思う。
均等に正確に並べる方が簡単だったりする。どう並べればいいかわかるから。
ランダムというか、動きがある、流れが感じられるというようなものが好きになったと思う。
きれいに並んでいるという機械的な美しさは相変わらずきれいだと思うけど、動きや流れのある美しさはまた別のものだ。
そう思うようになったのはいつからだろう?
デザインの意図や背景などを知るのが楽しくなってからかもしれない。
どうつくられたのかを考えると、逆に自然なままの美しさもすごいなと思うし、アイディアそのものとかコンセプトとかがいいと思うこともあるし。構造やつくりかたがきれいということもあるし。
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結局、整ってるのがきれいというだけでなく、ランダムなのだけがきれいなのでもなく、それぞれの美しさがあって。
それぞれ意図や想いがあってつくられていて、それが伝わって、きれいなのかもしれない。
別にいちいち意図とか考えて見ているわけではないけど。
普通に見ていてあちこちにいろんなきれいがあって、ふとしたきれいさに気づいたり見つけたりが楽しいし好きだと思う。