親子で対話型鑑賞(オンライン) はじめました-2
5月に始めた親子で対話型鑑賞(オンライン)ですがオープンクラスをこれまで2回やりました。
1回目:5/23(土)10:30-11:15 ムンク「叫び」 メアリーカサット「子どもの入浴」 ルソー「夢」
2回目:6/28(日)10:30-11:15 ダヴィンチ「モナリザ」ミレイ「木こりの娘」 古賀春江「素朴な月夜」
こうして書くとめちゃめちゃ絵のセンスがいいですね~。絶対親子の対話が深まる絵です。いつも私の実現したい対話を理解し、絵を選んでくれている浅野さんに感謝です。
45分と短い時間に3枚の絵を観て話すので話し足りないお子さんもいらっしゃると思うのですが、それがこの講座の狙いです。話したりなかったら、講座の後も親子で話していただきたいのです。
長く観ればいいってもんでもないですからね!
講座ではぎゅっと集中して観ていただけるようにガイドしています。
この講座をやっていて感じていることを3つ
1つ目
名画と言われる絵は複雑性と多様性に満ちていてどんな解釈もできるということを改めて感じています。見る人によって、また同じ人でも年齢やその時の状態によってそこに何を見るか、何を受け取るかが全く異なる。
観るたびに、そして子どもたちと対話するたびに、絵がもつ力に感服しています。もっといろいろな絵をみたいなあ。
2つ目
わかっていたつもりですが、改めて子どもの「気づく力」「思い描く力」の強大さに圧倒されています。
大人たち、親御さんたちは申し訳ありませんが、毎回10周遅れくらいですね(笑)。大人がスタート準備をしているうちに子供たちはゴールしてしまいます。
参加者の大人の皆さん、こどもを侮ってはいけません。対等な(むしろより優れた)鑑賞者として敬意をもって失礼の無い様に対話していただきたいです。
例えば、モナリザをみて小学校低学年の子が「これ男の人?女の人?」と言いますし、ミレイ「木こりの娘」を見て「この赤い服の人は森に合わない黒いきれいな靴を履いているから人間じゃない。きっと妖精だ」とか言うんですよ?
「素朴な月夜」の右上の飛行機、私には「落ちている」ようにしか見えませんが「反対方向に進んでいる」と言うんです。
もうお手上げです。私が言うこと、ましてや教えることなど何一つ有りません。「あなたたち天才!」としか言いようがありません。毎回鳥肌もんです。
なんとかこの力をそのままに成長していっていただけないかと切に切に願います。その為にも「親子で」対話することがとても大切なんです。親御さんがお子さんの力に気づき、その力に敬意を払うことで親子の関係性が変わり「気づくこと、思い描くこと、それを表現することは素晴らしい。そして私にはその力がある」とお子さんが思えるようになったら嬉しいです。
世の中は天才に満ち満ちています。子供の時は大人が、大人になったら自分でそれを掘り起こしてあげることが大切だなと思います。
大人も子供に負けないように掘り起こそう!
3つ目
対話型鑑賞にはオンラインが向いていますね。
もちろん本物を見るのが一番良いのですが、対話をすることで本物を観ているときと同じくらい、絵が立体的に立ち上がってきます。
また小さいお子さんと親御さんを対象にする場合は特にオンラインが有効です。小さいお子さんは気づいたことをすぐ言いたくなってしまいますが、美術館には静かに見ている方もいるのでなかなか対話ができません。
オンラインだったら観て気づいたことをすぐに普通の声で話せます!
ということで次回は7月19日(日)10:30~を予定しています。
どんな絵を観るか?どんな問いを立てるか?今考えているところです。
ご興味ある方はぜひご参加ください。
親子参加はもちろん、大人だけの参加もOKです。
https://family-vts-002.peatix.com/view