手をのばせなかった唯一無二の作品
前々から気になっていた草場一壽氏の作品を見に、東寺に足を運んだ。
有田焼の伝統技法を絵画に用い”陶彩画”を描く作家。龍や神話に出てくる神や女神、菩薩の作品たち。
龍や神系にはなんとなく距離を置いていたんだけれど、どうしても気になって、一度直接目にしたくやっと見ることができた。
言葉も心も失うほどの感動。
わけも分からぬ耳鳴りがしたり、頭が締め付けられたり。
美しいと一言で表現できるものではない。
訴えかけてくるエネルギーがあまりに強い。
涙がでる。
実際目にしてみることが大切な作品。
ふと原画の価格を見たら最低100万円(笑)
代表作の龍『時は今』は550万円(爆)
下世話な心が動き出す。
「あぁ欲しい。どうやったら手に入れられるだろう」
何でもすぐ欲しくなってしまう私は、手に入れることばかり考えていたけれど違うよね。
草場氏の作品は手に入れるとかが大事なのではない。彼から伝わるエネルギーや伝えようとするメッセージ。彼の作品を通じることで、自分の心を映し出してくれる鏡のような作品。
何を感じるか。
自分の内側にあるものが響く。
いのち、自然に対する畏敬の念、宇宙の叡智。
手の届かない偉大なるものは実は自分の中にも内在している。
それに気づけるか、表現できるか、形にできるか。”陶彩画”のアーティストとして表現している草場氏。
たぶん誰にだってできる。
じゃあ自分だったらどうか。
こうして文字にしているのも一つの表現。
表現が拙いだけ。
昨日は迷いに迷って選べなかった。
開催中にもう一度足を運んで、“ぴったりなもの”があったら手にしてみよう。
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