【シンガポール生活で気付いた7つのこと】 #002 SinglishとEnglish
シンガポールは英語圏。だから、英語が上達するよね!というのは、半分正解で半分間違い。
シンガポールの公用語は4つあり、マレー語、中国語、英語、タミール語。(※1)ビジネスで多用されるのは英語、日常会話も基本的に英語。たまに中国語で話しかけられても、「英語で」とお願いすると、切り替えてくれることがほとんどです。
そして「シンガポール人」とひとくちに言っても、様々な民族が共存しています。中華系74%,マレー系13%,インド系9%(※2)。さらに、仕事や勉強、そして観光といった目的で滞在している「外国人」も多数います。つまりここシンガポールには、いろんなひとがいるのが当たり前、という空気感があるのです。
だから、こちらが懸命に伝えようとしそれが通じなければ、"Sorry?"と聞き返され、ちゃんと聞く耳を持ってくれます。単語を並べるだけでもなんとかなる。ジェスチャーも合わせ技として有効。
そして、みんなせっかちなのか、会話のペースは早い。正確な文章で伝えるよりも、通じる単語を並べるほうが好まれる。たとえば、"I don't need it."ではなく、"No need."
欧米やオーストラリアでの英語とはひと味違う。英会話スクールのカナダ人講師に「この国では英語が上達しないよ!」と言われたことも。文法はむちゃくちゃ、発音もテキトー。(※3)でも、伝わればOKlah!
正直なところ、シンガポールで生活し始めてから、英語は上達した気がしていません。でも、シングリッシュの高速テンポには慣れ、ポンポン言葉を発することは得意になりました。
まずは、シングリッシュの高速テンポに負けない。そして、伝える気持ち。それさえあれば生活はできます。ここ、シンガポールでは。
◆脚注
※1 国語は英語、ではなく、なんとマレー語なんです。
※2 2017年6月時点。外務省シンガポール共和国基礎データより。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/singapore/data.html
※3 そもそも、イギリス英語とシングリッシュとでは発音がかなり異なる。こちらの動画をご覧あれ。
https://twitter.com/BBCMarikoOi/status/1023223861846859777?s=19