曖昧と絵を描く意味 | ひとりごと
本音 は曖昧なことが多い。
はっきりとした形じゃない。
次の瞬間には変わることもある。
言葉 は正しくないことが多い。
自分の心を100%に反映することは難しい。
言葉を選ぶのに手間と時間もかかる。
だから言葉を通して本音を伝えることは、
あまりにも遠く、曖昧だ。
私は、話すことがあまり得意じゃない。
言いたいことをうまく言える自信がない。
普段はあけっぴろげには話さない場面が多い。
そもそも思ったことをオープンにしないので、
"共感"してくれる人も少ない。
だからもし、私の感覚の一部が絵を通して伝わり、"共感"してくれる人が現れたとしたら、こんなに嬉しいことはないのだ。
生きて経験した中の
美味しいものを食べたときの高揚感
誰かが言葉を発する前の緊張感
なんとなく意識する季節感
自然に圧倒されたときの敬意
私の中で日々感じる、
言葉や形にならないもの。
なんで?って聞かれても
うまく説明ができないもの。
もちろん絵を見た時に、
頭で論理的に考えてくれるのも嬉しい。
だけど絵のモチーフを通して、色を通して
あなたの心に同じ「感覚」を届けられたら、
私はもっと嬉しい。
私が絵に乗せてる感覚は、
曖昧な上に心の一部分。
だけど私なりに正しいものになっている。
ほんの少しでもわかってもらえたなら
絵を描いた意味があるなと、いつも思っている。
MAKI