"サークル参加"を"店舗"だと勘違いしていた頃の話
引退宣言をしてから、遺言のように色々書き散らかしている訳ですが、誰に読まれることを想定して書いているかと言うと、自分の子供達に向けて書いているような気がします。
自分より年配で人生経験も豊富な方が私なんぞの記事に興味ないでしょうし、基本的に何かを残しておきたい時は、過去に自分が行き詰まった時にどう乗り越えてきたのかということを記録しておきたい時だと思う。
人間てのは、そういう性質があるものだと思うし、だから歳を取れば取るほど説教臭くなるし、でも自分の経験が誰かの役に立つなら嬉しい生き物だと思うんですよ。
今日お伝えしたいのは、私はかつてサークル参加のことを"店舗"と勘違いしていたことがあるということです。
隣のサークルは競合店…つまりライバルで、自店舗は、他店舗よりも、より良いものを提供し、選ばれる存在にならなければならないと勘違いしてました。
いや、他者より優れた存在にならなければいけないと競争することは、私には苦しかったですね。
数で負ければ劣っているような気がしてしまうし、選ばれれば天狗になる。
まあ今もあまり成長できているとは言い難いですが、能力で優劣付けがちな醜い人間だったと思います。
捉え方が変わったのは、サークル参加を"集める側"になってからだと思います。
文化祭を想像してみてください。
あれは、学生が創意工夫して企画したものを、色々楽しめる"お祭り"だから良いわけです。
神サークルが1つだけ参加してても、それはお祭りにはならない訳ですよ。
悲喜交交、様々な"味"が楽しめて初めてお祭りになる訳で、全部同じ味ではお祭りにならないんです。
恥ずかしながら私が勘違いしてたもう一つの事は、イベント主催側はそう言った"売れる場所"を提供してくれる"サービス"だと思っていたということです。
サークル参加費というサービス料を支払うことで、"売れる場所"という権利を購入していたのだと勘違いしてました。
不動産屋からテナント場所を提供してもらうような感覚ですね。
本当に失礼な話、サービスの提供者は、快適に店舗経営ができるよう働きかける義務があるとまで思ってました。ホント失礼だな。
サークル参加費と言うのは、その名の通り"参加費"であり、"一緒にお祭りを盛り上げる側への参加"という意味でした。
大きなお祭り会場を借りるのに、場所代は絶対必要で、お祭りを認知させるのにも広告宣伝費は必要で、お祭りを安全に過ごすためにもまたお金はやっぱり必要で、そう言ったものを"みんなで負担しましょう"と言って分担しているのが"サークル参加費"の正体でした。
企業開催のイベントももちろんあるのですが、やはり同人誌即売会の原点はコミックマーケット主催のものだと思いますし、それは"一般参加者"に至るまで、決して"サービスを受ける側"の人は誰一人いません。
規模が大きくなりすぎて、感覚が分からなくなりがちなのですが、コミケ然り小さなオンリーイベント然り、"全員でお祭りを作っているんだ"という感覚になれた時は必ず良いイベントができます。
そこに"他者より優れた存在になる"なんて競争意識は本当に無用ですし、"自分が自分らしく楽しくお祭りに参加する"という意識を持っていただけるのが一番有難いです。
明日はその辺の"自分らしさって何なんだろう?"ってところをもう少し掘り下げたいと思います。
〜今日のまとめ〜
サークル参加は店舗ではない
イベント主宰はサービス提供者ではない
全員でお祭りを作っていくのが一番
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