祝・卒業バスボール
収集癖と呼べるのかどうか甚だ疑問だが、息子が2歳頃から習慣化「してしまった」もののひとつに、お風呂に入れるバスボール(別名:バスボム)がある。入浴剤を丸く固めたものの中に、キャラクターなどのマスコットが入っており、浴槽に入れて楽しむあれである。当初はダイソーで大量に買い込み、一回110円なら毎日でもまぁ痛くないなと思っていたところ、100円ショップのものでは満足しなくなり、だんだんとエスカレートして最終的には1つ400円レベルにまで達した。息子はお風呂が嫌いなわけではなかったが、当時は入るまでに時間がかかっており、その時間短縮のために買い与えたことから始まり、結果それがないとお風呂に入らなくなった。完全なる計算ミスだ。これには夫婦間でも一触即発、認識の摺合せに家族会議を何度も行った(普段ほとんど会話がないにも関わらず)。
すかさずアドラーさんにSOS!目的論で考えた。バスボールは何のため?楽しくお風呂に入るためだ!そうであればと、一時は泡風呂にしてみたり、既にでた大量のキャラクターたちを先に湯船に浮かべて誤魔化してみたり、代わりとなる水鉄砲を投入してみたりと試行錯誤したのだが、結局いつも息子は「今日バスボールはー?」というセリフとともに、気に入ったものがないと不機嫌になり、お風呂に入らない人になってしまったのだった。たぶん、温泉旅行の時以外は本当に毎日やっていたので、軽く2~3年は続いた計算で、マスコットたちはゆうに1,000体弱はあるだろう。総額に換算すると・・恐ろしい。
それがだ。5歳の誕生日を過ぎたあたりからパタっと熱が冷めた。これが不思議なのだが、ある日突然存在を忘れてしまったかのように、何も言わなくなったのだ。成長したということか。
残るは所在なさげに子ども部屋に転がるマスコットたち。さっさと捨ててしまえばいいものの、へんに愛着が残ってしまいなんだか捨てるに忍びない。だから今は使わなくなった米びつの中に入れて、私が保管している。