オーディオ業界向け営業の記憶
おはようございます!メーカーマンです。以前当社の技術を使ってオーディオ商品を作ろう!という企画が持ち上がりその担当営業としてオーディオ業界向け営業を行ったことがあります。
今回はその時感じたことを書きたいと思います。提案先は電気量販店のオーディオコーナーではなく、ピュアオーディオ専門店向け営業です。(何百万っていう商品がいっぱい並んでいるところ。)
この話が持ち上がった際にメーカーマンは担当営業としてすぐ手をあげました。学生時代単品オーディオを買ってオーディオセットを作っていたり、ヘッドホンが好きで高額なヘッドホンをよく買っていたのでオーディオ業界に興味を持っていたからです。
量販店ではないお店へ提案するというのはあまりない経験でしたが、その当時の営業活動は個別のお店に口座を開けて取引する、というのではなく商社を通じての営業という方針に落ち着き、それまでに培った電気量販店向け営業や、商社向け営業の経験が生かせたかとは思います。
程なくイベントに当社も出展することになり早速一般的な家電量販の常識に飼いならされていた私は驚愕することになります。同じ商品カテゴリーに大量に商品が並んでいるんです。特にヘッドホンは圧巻でしたね。数十メーカは出展していたかと思います。電気量販店で普段販売されている各売り場を作成しているメーカー数は4〜5メーカ程度(実際その程度の会社しか商売として成り立たない)だと思いますが、ヘッドホンには世界中にこんなにメーカーがあって商売として成り立っているんだと興奮するのと同時になぜそんなことが成り立つのか?と疑問に思い商社の営業マンに聞くと以下のような回答でした。
【これだけ種類があっても全く同じ音のものがないので市場が成り立ってます】
私がそのイベントに参加したのはもう8年ほど前ですが、当時はオーディオ不況と呼ばれていました。業界を盛り上げるために若い人を取り込みたい、そのために若い人たちに人気のヘッドホンを中心にイベントを行なってその次のステップとしての単品オーディオ、特にUSBDACなんかを積極的に展示してました。
良い機会だったので出展スペースをお借りしていた商社さんが輸入している商品をたっぷり触らせてもらいました(笑)。つなぎ方なんかも教えて頂いてお客さんが来ると自分の会社の商品じゃなくても紹介なんかをして楽しかったですね。見るからに学生さんな感じの方が結構な割合でキャノン端子のヘッドホンを持ち込んで視聴されてたのは印象的でした。私が使ってたのはAKGのK 701(当時はそれなりに高かった!)でしたが、全然知らない世界があるんだなーと。
新商品を作るときもまた驚愕です。通常ですとマーケティング部で企画し設計を技術で〜となるのですが、オーディオ商品は企画段階でオーディオ評論家の先生たちにご相談をします。そして仕様を考えて頂き、宣伝までして頂くという(笑)。大量生産のプロダクトアウトで市場シェアを獲得していたいつもの当社のやり方の真逆のやり方を間近で見れた経験はその後色々な場所で役に立ちました。
今日はここまでです。