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海のはじまり 第8話をみて

前回、弥生と津野との間であった位置関係の演出、今回もありました。
スーパーのシーンで、海ちゃんが好き嫌いないのは「水季がちゃんと育てたんだね」
って、弥生が言って、夏が
「そうだね」
って言った瞬間、夏と弥生の物理的な距離が離れた。

あ、これは弥生の心が離れた瞬間だなって、思った。
いい演出です。

今回は、父と子の話でした。
夏とその父親の話でありながら、それは夏が父親になる決心をつけるためのものだったのですが。

父と息子は難しい。

ドラマの中の夏の父親は、良くも悪くも雄弁でしたが、実際の父と息子なんて、あんなに話はしないだろう。だから息子は、父親が何を考えているか勝手に想像して嫌悪感を示したりする。

そして、あんなふうにはならないと思って自分も親になるのだが、妻から「お父さんにそっくり」なんて言われて腹が立つ。

似てて当たり前なんだから、別に悪くないんだから。そう受け入れられるようになるのは、父親がどんなことを考えて生きてきたのか、父親も同じ弱い人間なのだということを知ってからなのだと思う。

ドラマの中では、父親から歩み寄ってスピード和解したけれど、実際には、きっとあれに何年もかかるんじゃないかな。

かたや、親とわかりあえる気配のない弥生。弥生も母親になるのであれば、このあと親と和解する日がくるのかなと、少し想像しました。

あるいは、もしかしたら夏が一人で育てる結末?
最後のシーンでの弥生のことばをきくと、そんな悲しい結末も想像してしまいました。

ところで、今回の水季からの手紙には驚きました。しかも恋人さん宛にって。
また時間を超えて2人がつながるのですね。
病院のノートの書き込みと、この手紙を通して、7年の時を超えて繫がるのっていいなー、と思います。次回の手紙の中身が楽しみです。

もしかして、病院の書き込みを見て産むことにしたとか、書かれているといいなと勝手に想像してしまいました。それで弥生が母子手帳みて病院名で気づくとか。

いよいよ次回は、弥生の決断になりそうですね。



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